【その9】
山

・ザイル

555: 名無しさん 02/02/02 09:22
二つほど霊系の怖い話を。

地元にあるハイキングコース系の山道なんだけど、よく早朝はオフロードバイクが入ってくる道がある。 

早朝、日が昇るちょっと前にに、その山にある溜池に釣りをしに行くために道を歩いていると、軽快なバイクの排気音が遥か後ろから聞こえたので、「朝早くから遊んでるな~」と、立ち止まって後ろを振り向くと…誰も乗っていないバイクだけが道の脇に倒れていた。
 
当然、今歩いてきた道だったし、そのようなバイクは見かけなかったのだけどもね。それで怖かったけど、何故か引き込まれるようにそのバイクに近づいて下を見ると、ライダーが転落死していた…。

あれは、バイクが持ち主の居場所を俺に教えたのかな? 

次の話は怖いと言うよりも、俺にとっては感動した話かも。
 
若い頃クライミング
(岩壁登り)をしていた時に、俺の先輩が最初に教えてくれた言葉が、「ペアで登攀中に片方が転落した時は、上の者はできる限りの努力をしろ!ぶら下がっている者は、上の者を助けるつもりで自分のザイル(登山用のロープ)を切れ!」と教えられた。 

そしてその先輩は2年後、俺とのクライミングで自分のザイルを切った…。 

数年後、俺と後輩が岩壁に登っている最中に俺が転落…。
 
後輩は、まだまだ臨機応変にできるほど経験を積んでいなかったので、俺が「最期は笑って逝ったと嫁と子供に伝えてくれ」と言って、ナイフに手をかけた瞬間、見覚えのある手が私のナイフを押さえた。

そう、数年前に自分でザイルを切った先輩の手だった。何故かそう感じた。

そして次の瞬間、後輩がまだ教えてもいない方法で私を助けた。上を見た瞬間、後輩の側でザイルを握っているもう1つの手が見えた。 

はっきり言って緊迫した状況だったので、幻覚かもしれない。そして、火事場の馬鹿力を後輩が発揮したのかもしれない。

でも、俺がナイフを取り出そうとした瞬間に押さえた手の感触は、紛れも無く先輩だったと、10数年経った今でも信じている。 

557: 名無しさん 02/02/02 09:54
>>555 
うっうっ、泣けたよー 

558: 555 02/02/02 10:12
>>557 
今でも命日には行ける所まで行って、お花を手向けているよ。まあ今は体力的にも登る元気はないから、本当に行ける所までだが…。 

556: 名無しさん 02/02/02 09:40
>>555 
すっすごい!!! 守護霊に百太郎クラスがいるんじゃない?

559: 名無しさん 02/02/02 10:45
>>555 
そのような話はよく聞くよね。遭難した時に昔亡くなった先輩が道案内してくれたとか、レベル以上の岩壁を登る時に、手足を動かすルートを教えてもらったとか。 

たぶん経験したこと無い人にとっては幻覚・気のせいって思うのだろうけど、やはり当人にとっては現実なのだろうね。だって生か死かの極限の状態で助けてもらったのだし。
 
私もそのような霊体験だったら歓迎だな~

560: 名無しさん 02/02/02 11:56
>>555 
まじ感動した。この登山板って数人の本当の男が住んでるよなぁ

561: 名無しさん 02/02/02 16:50
>>560 
本当に数人だけな。
 
562: 名無しさん 02/02/02 17:53
日本中捜したって大した数いないッショ。
 
563: 名無しさん 02/02/02 19:13
>>561>>562 
そげな、さみしいこと言うなよ、分かるけど…冷めてちゃ変わるものも変わらんて。 

この話で熱くなれた奴なら、「本当の男(もしくは女)」に成長する素質はあると思う。今の気持ち、忘れんように毎日生きてこうよ。 
 
563: 名無しさん 02/02/02 19:13
>>555 
やっぱ、命張ってまで好きな事する人達は違いますね…。 

彼を生かす為なら、まあ、俺死んでもしゃあないな…と達観できたり、たとえ幻覚かもしれなくても、亡くなった先輩だ、って確信出来るなんて…。 

俺もそういう男になりたいわぁ…そしてそこまで信頼できる仲間が欲しい…。 

極限の中だからこそ、築ける信頼関係か…かっこいい…。俺もがんばって男磨こっと! 

566: 初心者 02/02/02 19:26
>>555 
ぶら下がったって脱出法は色々あろう。シュリング一つあれば済む話しでないか。 

ナイフでザイルを切るなんて、知らない人に誤解与えるような話はどうかと思う。

※シュリング(スリング) :
輪っか状の登攀用具。人を引き上げたり、自己確保したり、簡易ハーネスになったり、主にレスキュー用に使われる。
 


567: 名無しさん 02/02/02 19:42
>>566 
そんな、ロマンも涙もない意見を…極限状態なんだから、通常の状態じゃなかったんだよ。例えば、岩ごと崩れ落ちそうだったとか。だから、自分からザイルを切ろうとしたんだ。 

俺も泣けてきた。 

572: 名無しさん 02/02/02 23:24
>>566 
俺、技術的な事はよく分かんないけど、ナイフでザイルを切る話ってのは、ここじゃあくまで心構えの事を言ってるんべ? 

そりゃあ暖かい部屋で、皆して後知恵出し合って、何も思いつく事が無い方がおかしいって。 

いくら頭で覚えてたって、それこそ寝ながらでも出来る程、体に染み込んでなきゃ、動転しているような時に当事者がさっと繰り出せるかは、別次元かと。 

570: 名無しさん 02/02/02 22:54
バーティカルリミットみたよ。 >>555の話を読んでて、あの映画の最初のシーンを思い出したよ。俺は自分でザイル切るなんて出来ない…。 

俺が上にいた場合「逝ってヨシ!」 
俺が下にいた場合「オマエモナー!」 

所詮、クズ人間です(w

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571: 名無しさん 02/02/02 23:05
自分のザイルを切るってのは一時期流行したからね。流行ですよ、流行。

572: 名無しさん 02/02/02 23:24
>>571 
流行で死ねるのかよ!!

573: 名無しさん 02/02/03 00:02
まあ要するに、自分の経験しただけの岩場だけで話をするな、ってことじゃないかいな? 

趣味でやっている人もいれば、仕事としてやっている人もいることだし。 

>>555さんの先輩や後輩、それに結婚してまで危険な場所を登っているってことを考えれば、たぶん職業としてやっているのかな?って思う。シュリングがあれば助かるような場所だけじゃないしね。 

>>555さん 
たぶん先輩の事故のことは、15年くらい前のことじゃないですか?たぶん私は知っていることだと思います。雑誌に記事が載っていたような?(当時) 

もしここの書き込みに呆れられてなければ、また書き込みしてくださいね。

588: 名無しさん 02/02/04 23:18
>>555 のザイル云々って話は脳内クライマーの人に多いね。 

590: 名無しさん 02/02/05 08:06
>>588 
しかし本格的なクライマーは、いまだにナイフをどのような体勢からでも取り出せる場所に装備する、って言うじゃん。当然、使うのは最後の最後なんだろうけど。

心構えの問題じゃないのかな?ピンでクライムする時は、本人がどうなろうと自由なんだろうけど、ペアでやるときは、やはりそのような心構えが必要だと思うよ。




589: 名無しさん 02/02/05 01:34
我輩の学生時代に聞いたことがあってな、ザイル切って身をなげるのって、何とも言えない男らしさを感じたね…。

598: 名無しさん 02/02/05 17:20
>>555 みたいな話を信じる人がいるんだね。都市伝説の登山版じゃないか。 

591: 名無しさん 02/02/05 08:42
墜落したからと言ったって、プルージック(※後述)を知っていれば平気でしょ? それでもナイフを切断しなきゃならない時ってどういう場合? 教えれ!

592: 名無しさん 02/02/05 08:48
>>591 
人生に鬱になっている時。

601: 名無しさん 02/02/05 17:58
>>591 
プロテクション
(安全確保する支点)が一つしか取れなくて、セカンド(ペアの後続者)と自分のビレイ(安全確保)をそこから取ってて、墜落の衝撃には耐えたけど、今にも抜けそうにみしみし言ってて、トップ(ペアの先行者)がうっかりハーケン(岩に打ち込んで支点にする登攀器具)もナッツ(岩の割れ目に差し込んで支点にするサクランボ状の器具)もフレンズ(岩の割れ目に差し込んで支点にする扇状の器具)も持って無くて、やむを得ずザイルを切ろうとしたけど、これまたうっかりザックの底に、ナイフ入れっぱなしなのを思い出したとき。 
604: 名無しさん 02/02/05 18:12
>>601 
いくらなんでもアンカー
(確保支点)は悪くても3つくらい取るだろ?
 
608: 名無しさん 02/02/05 18:39
>>604 
狭いテラス
(岩壁の途中で休憩できる位の広さの場所)で、ボルト(ボルトハーケン)一本、と言うのはたまにある。ハーケン打てそうなリス(岩の割れ目)もなし。
 
まあ、それでも、強引に(気休めに?)岩の出っ張りにスリングかけて、アンカー取っちゃうけどね。

Mochizuki(モチヅキ) ボルトハーケン RCC型
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615: 名無しさん 02/02/06 12:01
>>601 
>トップがうっかりハーケンもナッツもフレンズも持って無くて 

おいおい!マジかよ!

617: 601 02/02/06 16:48
>>615 
そんな状況でもない限り、セカンドが自分のザイル切るようなことはありえん、て例えよ。 

あ、あと、セカンドが確実に死んでるとき、例えば、下見たらセカンドの頭がもげて無くなってたとか、そういうときはトップがザイル切るかな。(w

593: 名無しさん 02/02/05 10:09
昔の人はプルージックを知らなかったのか?

600: 名無しさん 02/02/05 17:39
>>555は作り話のような気がする。プルージックを使えば48m落ちたって上がれるぞ。 

602: 名無しさん 02/02/05 17:58
ブルージック 
ttp://www1.odn.ne.jp/~assembly/Mt/gear/rope/40.html 
※リンク切れ。ウェブアーカイブより。 

加重されれば締まって止まり、加重しなければ動きます。
 
輪になったロープをぐるぐる巻きつけて一方の端をもう一方の輪に通します。これをカラビナなどで身体に固定して、結び目をスライドしながら上下降すれば致命的な落下を防げます。
 
宙吊りになったときや木に登るときなどに二本のプルージットを使い、一本ずつ結び直して、縄梯子の要領で足場にしていきます。二つの輪を一つのカラビナに通せば「フレンチ・プルージック」になります。 

バウンドループ・プルージック 8mm 短 レッド
バウンドループ・プルージック 8mm 短 レッド

※プルージックは前述のスリング(又は専用のもの、又はザイル等で自作したもの)を使用し、結び方を習熟すればザイルに結び付け、自力で登る事ができますが、現在はアッセンダーと呼ばれる登高器があります。これはカムの働きにより、上には移動するが下には移動しない仕組みになっているものです。マンガ「岳」劇中では、島崎三歩(エベレストにて行方不明)がこれを使ってカシャカシャ遭難者を引き上げていました。そんな私も脳内クライマー。

ロープを切っていいのは上の人だけ。下はなんとしても這い上がれ。判断は上がする。

603: 名無しさん 02/02/05 17:59
映画だと、切らないと上のやつが危ない、自分が犠牲になって、なのだが。
 
そんなドラマチックな状況はないのかと、ちとがっかり。

611: 名無しさん 02/02/06 02:27
ナイフより今や携帯よ。 

「岐阜県警さん、遭難しています。30分以内でヘリ出してください」 

これで万事解決。めでたしめでたし。
 
599: 名無しさん 02/02/05 17:29
で、本当は何が正しいの?教えてけれ。

607: 名無しさん 02/02/05 18:31
自分でザイル切断って、新田次郎の小説にあったなあ。「岩壁の掟」だっけ。 

滑落時にザイルが岩角にひっかかって、落ちた二人が左右に振り分けられて、って奴紹介したいと思ったが、俺の文章力では無理だ。

岩壁の掟 (1960年)
新田 次郎
新潮社
1960


597: 名無しさん 02/02/05 15:58
緑のおろく岩壁回収法は壮絶である。おろく袋に入れそのまま放り投げるのだ。岩壁でシンでは行けましぇーん。シンだ後も悲惨です。 

605:名無しさん  02/02/05 18:14
>>597 
「おろく袋」って何?

606: 名無しさん  02/02/05 18:17
>>605 
した~いぶくろ!

609: 名無しさん 02/02/05 21:19
>>597 
嘘つけ、作業用ザイル何本も張ってヘリで降ろしてるぞ。だいたい日本国内で、遺体回収が困難な岩壁なんてそうそうないはず。 

610: 名無しさん 02/02/05 23:20
>>609 
30年以上昔の話だ。緑というのは横浜の緑山岳会。森田勝(羽生丈二のモデル)がいたところ。
 

「狼は帰らず」佐瀬稔:中公文庫or山と渓谷社を読め。 

狼は帰らず [ 佐瀬稔 ]
狼は帰らず [ 佐瀬稔 ]

618: 597 02/02/06 18:07
>>609
谷川が全盛期の緑の活躍は著しいものがあった。寺田甲子男氏の本ぐらい読んでおけよ。 

「山岳サルベージ繁盛記」これは日本山岳史に残る裏名著だ。
 
577: 名無しさん 02/02/04 02:08
激しいヤブコギ(藪をかき分けて進むこと)をしのいでようやく一ノ倉岳(谷川連峰の1つ。1974m)山頂に着く。水も得られて大きい茂倉小屋まで行くことも可能だが、疲れているし、日暮れも近いので山頂の避難小屋に泊まることにする。 

中を覗いて、誰だーー小屋の真ん中でンコした奴はーーーー