【その1】
伝説


115: 好爺 02/10/08 23:18
パラケルススの「ホムンクルス」の伝説。
 
製造法は、男性の精液をレトルトに入れて、密封して、生きた馬の子宮の中に置く。 

温かい子宮の中で、精液はまもなく生動しはじめる。40日後にいよいよ人間らしき形のものが現れるが、それは透明でまだほとんど実体がない。これを人間の血の中で40週間、馬の胎内と同じ温度で養うと、小さな人造人間「ホムンクルス」が誕生する。 

伝説によれば、パラケルススは自分の精液を用いて実際に造ったという。



121: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/09 11:36
>>115好爺さん 
昔は、男の人だけでも人間が出来ちゃうだろう~って感覚だったのかなぁ? でも馬の子宮に置くって事は、男の人だけじゃ子供出来ないの解ってるんだよね。 

つか馬の子宮って・・・そんな密封パック置けるほど大きいの?馬もそんな実験いやーんって感じだったろうなぁ。

116: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/09 00:12
>>115
レトルトって何?それに入ったまま馬の子宮にいれるの?

118: 好爺 02/10/09 00:37
レトルト:
化学実験用の試験管みたいなものガラスの入口を熱で密封する。レトルト食品の語源。
 
それに入れたまま馬の子宮に入れるって・・・まあ、精子だけで出来るとは思わないが、本人がきちんと文章に残したわけでもないので、伝説ですから・・・。 

164: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/15 11:38
パラケルススが精子のレトルトを入れたのは、馬の子宮じゃなくて馬糞の中じゃなかったっけ? 

馬糞には、近づくだけでこれだけ嫌悪感を引き出す、すっごい魔力があるってことで。

※ホムンクルス他の製法:
蒸留器に人間の精液を入れて(それと数種類のハーブと糞も入れる説もある)40日密閉し腐敗させると、透明でヒトの形をした物質ではないものがあらわれる。それに毎日人間の血液を与え、馬の胎内と同等の温度で保温し、40週間保存すると人間の子供ができる。ただし体躯は人間のそれに比するとずっと小さいという。

ホムンクルスは、生まれながらにしてあらゆる知識を身に付けているという。また一説によるとホムンクルスはフラスコ内でしか生存できないという。(wiki:ホムンクルス)

120: 好爺 02/10/09 11:19
前述のパラケルススの本名ボンバツス(Bombast)は、英語で「誇大妄想症」の意味となった。

122: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/09 15:19
>>120 
「パラノイア」じゃないの? こっちのがパラケルススに近いし。

142: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/12 22:52
>>120 
パラノイア>偏執狂 
メガロマニア>誇大妄想狂

148: 好爺 02/10/13 00:42
>>142 
そうですね。 

bombast:大言壮語、大法螺を吹く 
bombastic:大げさな 

ですね。心理学的にはmegalomaniaのほうが一般的みたいです。訂正しておきます。

124: 好爺 02/10/09 22:15
パラケルススは大法螺も吹きまくった一方で、医者として奇跡の治療を行なったエピソードも多い。

1526年、スイスのバーゼルで、他の医者が足の切断を提案するほどの疾患を持った男の足を、切断することなく治療したり、街中の医師が見放した少女(生まれつき体が麻痺していた)を、歩けるまでに治療したりしてた。 

1527年には、スイスのバーゼルに医師兼医学教授と言う名誉ある地位で招かれた。彼の代表作でもある「大外科学」第一部、第二部は数ヶ月もたたぬうちに売り尽くした。 

ただそれと同時に予言書をだしたり、大学と喧嘩をしたりとか・・・結局、教授職も捨てる事になる。こう云う素地が「ホムンクルス」の伝説を生むのです。 

ただの馬鹿の独り言ではないのです。 

126: 好爺 02/10/10 22:19
パラケルススは死後、蘇生術を実験してたとの伝説がある。 

自らの死期が迫ったことを予感した彼は、助手に霊薬を渡し、自分の死後その死体を細かく刻んでこの薬にまぶし、それを容器に密封して九カ月後に開くように命じた。 

死後、助手はそのとおりにしたのだが、好奇心から七カ月後に容器の蓋を開けてしまった。

中を覗くと、容器の底には小さな胎児のようなものが蠢いていたが、外気に触れた為に絶命してしまったと云う。

129: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/10 22:48
パラケルススってどういう意味か気になるなぁ。

130: 好爺 02/10/11 00:21
>>129 
「パラ(超える存在)+ケルスス(ローマ時代の名医) 」ということらしい。

136: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/12 01:41
>>130 
そうか、ケルススを超える存在か…。

137: 好爺 02/10/12 14:52
19世紀初め、バイエルンの通りにボウボウの髪に泥だらけの服と言う格好で、酒に酔ったようにふらふらと歩く、奇妙な少年が発見された。 

やがて彼は警察に預けられた。言葉は片言で名前を聞くと「カスパール・ハウザー(カスパー・ハウザー)」と答えた。

16歳にしてはあまりにも無知であったが、ニュールンベルクの名士であるダウマー教授に預けられて教育をうけると、数ヵ月後には読み書きや計算は言うに及ばず、ピアノを弾けるようにまでなった。 

しかし、1年後に黒い覆面の男に襲われ、現われてから5年後の1833年12月14日、何者かに襲われて命を落した。 各地で彼の出生や生い立ちを調べたが、未だになにもわかっていない。 

彼の名前をとって「ひきこもり」を「カスパール・ハウザー症候群」という。

140: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/12 17:28
>>139
お、出ましたカスパール・ハウザー。正体不明、暗殺の動機も謎。 

映画もありましたねえ。

143: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/12 22:56
>>140 
ヴェルナー・ヘルツォークの映画ですね。



種村季弘の「謎のカスパール・ハウザー」はわりと面白い本でした。ちょいと(かなり)オカルト風味でしたけど。 



141: 好爺 02/10/12 22:50
フランス、太陽王ルイ14世の時代にラ・ヴォワザンという、宝石商の妻だった女性がいた。 

彼女は、占星術やタロット占いに通じており、自分の豪邸でパーティを催したり、悩み事のある貴婦人の身の上の相談にのってやったりしていた。 

彼女は此処で媚薬を渡したり、堕胎をしたりしていた。さらに黒ミサを行い、10年間で2000人以上の赤ん坊を殺したと言われる。

彼女は警察に捕まり、足の甲を木槌で叩き潰すと言う拷問により全てを告白したが、捜査線上にルイ14世の愛人、モンテスパン候妃の名前があがったため、それまでの捜査資料を全て焼却させ、ラ・ヴォアザンも火焙りの刑に処した。

149: 好爺 02/10/13 16:02
伝説として書くにはあまりにも有名な、呪われたホープのダイヤ。 

最後の持ち主は事業に失敗して破産寸前になり、その呪われたダイヤをスミソニアン博物館に寄付した。「そのためイギリスは呪われた」は有名なジョークだが、スミソニアン博物館に寄付する時、ダイヤを普通小包郵便で送りつけた。

ダイヤの横にはその小包も展示してある。

※スミソニアン博物館があるのはアメリカです。
 

150: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/13 19:21
>好爺さん 
面白い話たくさんありがとうございます! 応援してまっす。

※好爺さんのスレ、死に関する不思議なエピソード【まとめ記事:歴史上の人物・オカルティックな死に様】にも博識の好爺のお話たくさん。

151: 好爺 02/10/13 20:33
1703年11月19日、パリのバスティーユ監獄で、鉄仮面を被せられたままの囚人が獄死した。 

彼はバスティーユ監獄にいた時は特別待遇で、専用の部屋や食器が与えられていた。食事する時や、医者に診察する時ですら鉄仮面をはずさなかったが、34年の獄中生活のうちに、16人の人々がその秘密を知ってしまった。 

そのうち8人は口が軽かったのか、命を落した。そして完璧に口外しなかった者の中には、高額の恩賞に与ったものがあったという。

152: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/13 21:47
>>151 
映画にもなったよね~。これって向こうで言えば都市伝説みたいなもんなのかね~。

仮面の男 [DVD]
レオナルド・ディカプリオ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2012-09-28


153: 好爺 02/10/13 22:05
>>152 
実話です。ただ、彼の死亡台帳には「無名」と記入されて、サンポール墓地に埋葬された。

彼の正体は、マスコミが発達していなかった当時、みんなが知っている顔、つまり国王の親族ではないかと言われている。ルイ14世の双子の兄弟とか、腹違いの兄弟とか言われている。

154: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/13 23:56
>>153
そっか実話だったのかぁ~。 中身は知ってたけど、実話・フィクションどっちか知らなかったよ。

163: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/15 11:12
鉄仮面はルイ14世の実の父親だよ。

※仮面の男の正体:
鉄製の仮面を常に着用していると言うイメージになってしまったが、実際には布製のマスクだったといわれ、それも人と面会する時にだけ着用させられていた。現在主流とされている説では、仮面の男の正体はルイ14世の異母兄ユスターシュ・ドージェであるという。(wiki:仮面の男)

155: 好爺 02/10/14 20:59
空海が唐から帰ってきて、真言密教のさまざまな呪法で権力者たちの信任を得て、僧都の位に登った頃、共に護持僧を務めていた、興福寺の守敏(しゅびん)という僧都がいた。 

ある日、守敏僧都が嵯峨天皇に「この栗を煮てみよ」と命じられた時、それに対して守敏は、法力により栗を煮たという。嵯峨天皇はこれに大変感心 
されて、それからは薬湯なども温めさせた。 

しかし、それを耳にした空海は「私にも見せて欲しい」と頼み、守敏が加持をしてもそれを自分の験力でそれを阻止したという。

さらに、どちらからともなく互いに殺そうと、呪詛しあったという。 

二人の験力は均衡して呪詛合戦は長期に及んだが、いっこうに決着がつかなかった。そこで、空海は、弟子たちに自分の葬式道具を買いにいかせて「空海僧都が亡くなった」と噂を流した。

それを聞きつけた守敏は喜び、呪詛を終えてしまった。空海は守敏が罠にかかって結願したことを聞きつけると、さらにいっそう精進して祈祷したため、守敏は亡くなってしまった。

157: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/14 21:20
>>155
坊さんが人を呪っていいのか!空海! 

と思わず突っ込みたくなりますた。

158: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/14 21:35
>>157
密教坊主なんて、ある時期呪殺専門家だったよ。

159: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/14 21:37
坊さんはアナルセッ○スしてもいいんだよ。

160: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/14 21:42
>>159
寺の病だれが「痔」だからな。

161: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/15 00:56
>>160 
いままでのうち、最も説得力のある逸話。

165: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/15 17:56
 儲 か る 
    ↓ 
信者 か る

166: 好爺 02/10/15 19:42
人の為と書いて偽り。

167: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/15 23:38
未だ女でないと書いて妹。

168: 好爺 02/10/16 00:19
1885年、ピレネー山脈のフランス側に位置するレンヌ・ル・シャトーという寒村に、ソニエールという司祭が赴任してきた。

彼は大変貧しかった。ところが、1891年教会の祭壇を修復する途中、柱の中から木製の筒に入った文書を発見し、その文章を解読した後、祭壇の下の石板をはずすと宝がぎっしり詰まった壷を発見して、一躍大金持ちとなった。 

その金額がどれほどかは不明であるが、パリの銀行が司祭の為だけに、村に連絡員を駐在させたくらいだった。司祭は、村人の為に道や水道を整備し、教会を改装して、自分自身は別荘を建てたりした。

しかし司祭は、金の出所については一切口をつぐんだ。噂は噂を呼び、テンプル騎士団の財宝を手にしたのだとか、キリスト教カタリ派が隠した財宝であるとか噂された。中には財宝ではなく、鉛を金に変える賢者の石を手にしていたと噂す者もいた。 

1917年、彼は息を引き取る直前、隣の教区の神父を呼び最後の告白をした。部屋から出た神父は顔面蒼白となり、告白内容があまりにも衝撃的だった為、笑顔を失ったとの記録がある。

だが、その告白内容についての記載はない。 

169: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/16 01:29
>>168 
好爺さん、気になりますよ~。 

これなんじゃないの?とかいう説は無いのでしょうか?

171: 好爺 02/10/16 09:19
>>169 
最も有力な説は、テンプル騎士団の財宝説である。 

その理由は、木製の筒の中の文章を見つけた後に、有名な音楽家ドビュッシーに出会っている事である。ドビッシューは、テンプル騎士団の残党による秘密結社の一人とも言われているからである。

ちなみにテンプル騎士団とは、キリスト巡礼者を警護する為に12世紀に結成され、巡礼者からの寄付により、巨万の富を蓄えたとされる組織である。 

次は、キリスト教カタリ派の物ではないかとの説である。言い伝えによると、カタリ派はキリストが磔刑になったことを信じなかったために、教皇に抹殺されかかり、難をのがれた4人が大量の財宝を持って姿を消したと言われている。 

又この司祭以外に、古来から大量の金貨が発見されたとの噂や、20kgもの金の延べ棒や大きな黄金の像のかけらが発見されてもいる。

209: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/19 03:00
>>169 
1 司祭の正体は実はアルセーヌ ルパンだった。 
2 ヴァチカンの宝物殿から盗んだものだった。 
3 司祭の正体は実は狸か狐。死後正体を現わし、宝は全て木の葉に変っていた。 

だったらきっと衝撃的だと思う。

214: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/19 08:57
>>209 
「狐が憑くのは日本人だけ」って話、知ってるかい? 

西洋には、狐が人を呪うという伝説だの伝承が無いので、憑くのは悪霊。日本人に狐が憑くのは、「狐が人に憑く」という事を伝承としてきた日本人だけ。知らない者には憑かない=思い込み。
 
まぁ、アンチによる民俗学的な心霊批判なんだが。

224: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/19 23:01
>>214 
そうなんだ~狐かぁ~。確かに西洋じゃあ聞かないもんなぁ。
 
でも狗神
(いぬがみ)とかもそうだけど、憑き系って何となく田舎とか行くとありそうな、勝手なイメージがあるんだよね。

219: あなたのうしろに名無しさんが・・ 02/10/19 16:31
>>214 
戦国時代に来日した宣教師は、豊後で狐憑きの患者に悪魔祓いを試していました。

本人達の本国への報告によると効いたそうな。

※関連まとめ記事【憑き物筋】

172: 好爺 02/10/16 23:23
18世紀のヨーロッパで、宮廷に自由に出入りし社交界で人気を集めていた、カリオストロ伯と云う男がいた。

彼は、交霊術、魔術、予言などを行い錬金術で非金属を金に変え、ペテルブルグではロシア皇帝の侍医さえ見放した病気を治したという。 

また、この男はマリー・アントワネットの男子出産を予言し、的中させたという。

173: 好爺 02/10/17 09:45
カリオストロ伯は、パリのタンブル地区で数多くの病人達を治療したが、相手が金持ちだろうと貧乏人だろうと一切治療費を取らなかった。

病人の脈を取りながら、その人が患った病名を過去にまで遡って当て、予防法や治療法を教えていた。 

その処方箋は、植物の樹皮や根を配合した物であったと言うが、彼自身は医学的知識はゼロに近かったというから、不思議という意外に言いようがない。

174: 好爺 02/10/17 09:53
カリオストロ伯の不思議な事はもう一つあって、有力者とは関係をもたず、銀行や手形ともまるで縁はなく、生まれもシチリア島の貧しい商人の生まれでありながら、おそろしく金を持っていたということである。 

贅沢三昧を続け、召使いまで侍らせていた資金源が何処にあったのかは、不明である。 

彼は、マリーアントワネットの首飾り事件という詐欺事件に巻き込まれ、バスティーユに投獄され、何とか無罪は勝ち取るものの、フランスを逃げ出す事になる。 

以後は落ち目の人生をたどり、1795年イタリアのサンレオ要塞で獄死する事となる。

※マリーアントワネットの首飾り事件:
1785年、革命前夜のフランスで王家の血を引くと称するジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人が、王妃マリー・アントワネットの親しい友人だと吹聴して、王室御用達の宝石商から160万リーブル(金塊1t程度に相当する)の首飾りをロアン枢機卿に買わせ、それを王妃マリー・アントワネットに渡すと偽って騙し取った。(wiki:首飾り事件)

175: あなたのうしろに名無しさんが・・ 02/10/17 13:06
千住あたりの隅田川に、鐘ヶ淵と呼ばれるところがあるが、ここには古くから鐘が沈んでいるという伝説があった。

その起源については諸説あるが、一説によれば元々は足立区扇町の瑞応寺
(ずいおうじ)の鐘であった。

瑞応寺は夕顔観音で知られる寺であるが、室町時代にこの地に勢力を誇っていた千葉常胤
(ちばつねたね)が、娘の夕顔姫の菩提を弔う為に建立した寺。 

そこにあった鐘が動かされたのは、天文21(1552)年の事であった。

176: あなたのうしろに名無しさんが・・ 02/10/17 13:11
続き。

上杉氏を越後に追い、当時日の出の勢いであった北条氏康に、千葉氏は服属。北条方は、戦利品として瑞応寺の鐘を持ち帰ろうとした。 

ところが隅田川を船で運ぼうとしたところ、やがてどこからか女のむせび泣くような声が聞こえて来た。しかもよく聞いてみると、音は鐘の中から聞こえて来ていたのである。 

はじめは風の音であろうと、そのまま進もうとしていた北条の兵達。だが、泣き声は鎮まるどころか大きくなるばかりで、ついには強い風が吹き雨が降り出した。 

恐れた兵達は、鐘をその場で水中に投げ入れて逃げ去ったという。

177: あなたのうしろに名無しさんが・・ 02/10/17 13:14
続き。

それから二百年近い歳月が過ぎ去った、享保の末の事。この鐘を引き上げさせようとした男が居た。

名は徳川吉宗。すでに八代将軍となっていた彼は、江戸市中から女の黒髪を集めさせ、それをより合わせてつくった髪綱で鐘を引き上げるように命じたのであった。 

綱を鐘に結びつけるように命じられたのは、潜りの名人で龍太郎という男。将軍家より拝領した菊一文字を咥え、竜頭に綱を結び付けようとしたその時であった。

178: あなたのうしろに名無しさんが・・ 02/10/17 13:20
続き。

突然、水底の暗がりより一人の美しい娘が出て、「これは主の定まった鐘ですから」と言って止めて来たのである。 

だが自分も将軍家の命令でやっているのだから、止める訳にもいかない。龍太郎がそう言うと、娘は「ではあなたのお顔を立てて水面まで」と許可をくれた。 

龍太郎は水上に戻って合図を行い、鐘は水面近くまで引き上げられた。だがそこまで来て髪綱は切れ、鐘は再び水底へと消えて行った。その時、竜頭がきらりと光ったようで気味が悪かったという。

鐘は明治までは、時折水の澄んだ時に見る事が出来たというが、今ではちらりと見たという話も聞かれなくなった。

180: あなたのうしろに名無しさんが・・ 02/10/17 13:24
続き。

またある時には、江戸城内で妙な噂が囁かれた事があった。

なんと、とうの昔に死んだ筈の六代将軍と、その愛妾が舟遊びをしているのを見たという者が何人も現れたのである。 

妖怪の仕業だと睨んだ吉宗が、家臣に命じて鉄砲で狙撃させたところ、一メートル以上もある大猫が死んでいたとか。また吉宗が、狐憑きを脅し挙げて狐を離れさせたという事もあった。

同様の話は、豊臣秀吉のものとしても伝わっている。

183: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/17 23:03
歴史人物VSもののけの逸話もおもろいな。

182: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/17 18:52
さすが暴れん坊だな。

184: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/17 23:07
>>182 
あんたのせいで、>>175-180 が台無しだよ! 



208: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/19 02:55
>>182 
伝説と言えば、松平健は、領収書をもらう時、店の人に「お名前は上様でよろしいですね」と必ず言われるという伝説がある。

213: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/19 08:52
>>208 
松平でなくてもたいていの領収書は上様だろう。 

215: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/10/19 12:59
>>213 
いや、店員が本人に気付いて冗談で言っているんだよ。 

【その3へ】