71: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/27(日) 11:08
第七十一夜 電磁波伝説

皆さんは携帯電話はお使いでしょうか?

もしそうであるなら、直ちに使用を止めるべきです。携帯電話から出される電磁波はとても危険なものなのです。そもそも、電磁波は電子レンジにも使用されているようなもの。それを頭のすぐそばで使用するのですから、体に良いわけがありません。

携帯電話を使用しつづけることは脳腫瘍、ガン、白内障、白血病などの重大な病気の原因となり、中でも特に脳腫瘍の危険性が高いと言われています。

そんな危険なものがなぜ普通に売られているのか。それはもちろん、政府や企業やマスコミがグルになって、情報を隠蔽しているからに他なりません。

解説:

携帯電話があまりにも普及しすぎてしまったためか、最近はこの噂を聞かなくなりました。逆に低周波治療機のように「電磁波は体に良い」と言う主張まで出だして来ています。

電磁波の危険性は科学的には証明されていません。これは、だから電磁波は安全だというわけではなく、まだ何もわかっていないということですのでお間違いのないよう。

このことは裏を返せば「電磁波が危ない!」という主張にも、何ら科学的根拠は無いということにもなります。

歴史を紐解けばわかりますが、新しく登場した文明の利器には、常にマイナスの噂がついて回りました。

明治期には「コレラの人と電話で話すとコレラが感染する」とか「電信柱は切支丹(キリシタン)の邪法」といった噂が飛び交っていましたし、最近に目を移しても「電子レンジのそばで働いていたコックが、電子レンジからもれた電磁波で『調理』されてしまった」というような都市伝説があります。

電磁波の危険性が解明されていない今、はっきりとしたことは言えませんが、いずれはこの話が「電話でコレラに感染する」話同様、昔の人の迷信と言われる日がくるのかもしれません(逆に、危険性が証明されるということもあるかもしれませんが)。

72: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/27(日) 14:19
第七十二夜 窓の外の顔

ある寒い雪の日の夜、ある少女がソファーに座って、一人でテレビを見ていた時のことです。

テレビの番組が終わりコマーシャルが流れ出した時、彼女は雪がどれくらい降り積もったのかが気になり、庭に面した窓を何気なく見ました。すると窓の外に一人の男が立っていて、ガラス越しに彼女のことをじっと見つめているではありませんか。

驚いた彼女はソファーの脇にあった電話器を取ると、庭に怪しい男がいると警察に通報し、近くにあった毛布を頭からかぶるとソファーの上で丸くなって、警察が到着するまでの間震えていました。

やがて、数人の警官が彼女の家にやってきました。男はもういなくなっているようです。

彼女から事情を聞いた警官は、男がまだ隠れているかもしれないと思い庭に出ました。ところが不思議なこと、に庭には男が隠れているどころか、それまでそこに誰かがいたような形跡すらまったくありません。

庭一面に雪が降り積もっていたのですが、どこにも足跡が無いのです。かといって、警官たちが到着する間のわずかな時間で、新しく降った雪に埋もれてしまったとも考えられません。

警官たちは首をかしげながら、再び家の中へ入っていきました。

少女はよほど怖かったのか、まだソファーに座ってかすかに震えていました。

「お嬢さん、あなたは本当に庭の外に男を見たのですか?なにかの見間違いでは?」彼女の座るソファーに近づきながら、そう言いかけた警官はあることに気づき、そしてすべてを悟りました。

「お嬢さん、あなたは運が良かったですね」

警官は続けてこう言いました。

「男が立っていたのは窓の外ではありません。今、あなたが座っているソファーの後ろです。おそらくあなたが窓に見たものは、反射して映った彼の顔でしょう」

彼女が座るソファーの周りには濡れた足跡が、まだはっきりと残っていたのです。

解説:

久しぶりに登場の、近くに潜む犯罪者の伝説です。窓の外にいるだけでも恐ろしい相手が自分の後ろにいたというのは、なかなかうまく恐怖のポイントを付いていると思います。

73: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/27(日) 16:31
第七十三夜 毒味猫

4人の男性が山へきのこ狩りに行き、たくさんのキノコを取って帰ってきた。

さっそくキノコ鍋にして食べようということになったが、毒が心配で誰も手をつける気にならない。そこで、そのうちの一人が飼っていた猫にキノコを食わせて、毒味をしてみようということになった。

猫にキノコを与えてしばらく様子を見たが、猫の様子は普段と変わらない。これなら大丈夫だろうということになって、男たちはキノコ鍋を食べ始めた。

ところが彼らが鍋を平らげた頃になって、急に猫がもがき苦しみ始めた。驚いた4人は胃洗浄をしてもらうため、大慌てで病院にかけこんだ。

事情を話し、病院で胃を洗ってもらった4人がほっとして家に帰ると、なんと例の猫はピンピンしており、おまけに子猫が生まれていた。

さっき猫がもがいていたのは、生みの苦しみだったのだ。

解説:

アメリカにも、これと非常に良く似た都市伝説があります。

その話では、パーティの料理の毒味に使われた猫が後になってから玄関で死んでいるのが発見され、病院から帰ってきたあとに「お宅の猫を轢いてしまいました。パーティの最中だったので、邪魔をして雰囲気を壊しては悪いと、思い玄関先に置いておきます。申し訳ありません」という隣人からの手紙が見つかるのです。

74: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/27(日) 16:33
第七十四夜 英語オンチ

・ある勉強のできる少年が、アメリカへ留学することになった。少年の母親は、そのことが自慢でしょうがない。彼女は近所をこう言ってまわった。「今度うちの息子がアメリカでホームレスをやることになったんですよ」

ホームステイとホームレスを間違えているらしい。

・仲の良い女友達同士が冗談を言い合っていた時のこと、そのうちの一人がこう言った。「あんまりそんなこと言わないでよ~。私バリケードなんだから」

デリケートとバリケードを間違えたらしい。

・ある若い女性がエアロビクスを習いに外出している時、彼女あてに電話がかかってきた。電話に出た彼女の母は「娘はアクロバットに行っています」と答えた。

どこをどう間違えたのか・・・。

・初めて海外旅行をした中年男性の話。彼はホテルまでタクシーを呼んでもらおうと思い、ホテルのボーイに「Call me taxi.」と言った。

もちろんボーイは彼の望みに従い、それ以来彼のことを「Mr.Taxi」と呼ぶようになった。

・同じ男性が駅で切符を買うことになった。なんと言って良いかわからず、「To ○○」と言うと、切符を2枚出された。慌てて「For ○○」と言いなおすと、今度は切符が4枚出てきた。

困った彼が「えーと・・・」と言うと、今度は彼に8枚の切符が差し出された。

解説:

「一発合格!(第十二夜【その2】)」同様、小噺系の都市伝説です。単なる小噺との違いは「友人の友人」などの第三者に、実際に起きた出来事として話されること、そして広く流布していることにあるでしょう。

英語オンチをからかうような小噺ではたいていの場合、中年の男性や女性が主役になるようです。

75: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/27(日) 16:35
第七十五夜 エレベーターの出来事

アメリカでの話です。

ある白人の夫婦が、ラスベガスに旅行に行った時のことです。二人はホテルの地下のカジノでスロットをしていたのですが、そこで妻が大勝して次から次へとコインを出し始めました。

彼女は夫にもう少し遊んでいくからと告げ、夫は先に部屋へと帰っていきました。彼女は最後にはバケツ一杯分ものコインを手に入れましたが、その代わり帰りがすっかり遅くなってしまいました。

ホテルの部屋に戻るため彼女がエレベーターに乗り込むと、そこに3人組の黒人が乗ってきました。エレベーターの中には彼女1人・・・彼女の心に不安がよぎります。そしてエレベーターが閉まると、3人の黒人のうちリーダーとおぼしき男がこう言いました。

「Hit the floor.」(床に伏せろ)

おびえた彼女は急いで床に伏せると「持ち物はすべて差し出しますから、どうか乱暴なことはしないでください」と哀願しました。

この様子に驚いたのは黒人達のほうです。

その黒人達のリーダーは笑いを噛み殺しながら、「Hit the floor.」というのは「エレベーターの(フロアの)ボタンを押してくれ」という意味で、連れに向かって言ったのだと説明し、彼女に謝罪しました。そして彼らは親切にも部屋まで彼女を送ってくれました。

その翌日、彼女の泊まる部屋に大きな花束が届けられました。

その花束には、昨日のエレベーターの出来事に対する謝罪の言葉と、ホテルの代金を代わりに支払っておいたということが書かれており、差出人は「エディ・マーフィー」、昨日、彼女がエレベーターで会った人物です、となっていました。

解説:

「エレベーターの出来事」は、かなり昔から存在するアメリカの都市伝説です。

初期のバージョンは、3人の婦人の乗るエレベーターに犬を連れた黒人が入ってきて、婦人たちに向かって「座れ!」(もちろん、最後にそれは犬に向かって言った言葉とわかるのです)と命じるというものでした。

登場する黒人スターの名前もレジー・ジャクソン、ラリー・ホームズ、マジック・ジョンソン、O.J.シンプソン、ミーン・ジョー・グリーン等、時代とともに移り変わっています。

最近ではエディ・マーフィーが定番となっていますが、時折マイケル・ジョーダンの名前が出て来ることもあるようです。

76: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/27(日) 21:46
第七十六夜 屋根裏のねずみ

とある夫婦が住む家の屋根裏から、奇妙な音が聞こえるようになった。

なにかが屋根裏で動き回っているかのような音で、その音は毎日聞こえてくる。妻は不安になったが、夫のほうはおそらくねずみが住み着いているのだろうと言って、取り合ってくれない。やがて何ヶ月かが過ぎ、屋根裏からはまったく物音がしなくなった。

そこで彼女は勇気を出して天井裏に上がり、その場所の様子を調べてみることにした。屋根裏に上がった時、彼女はそこに住み着いていたのはねずみなどではないことがわかった。

屋根裏には、缶ビールの空き缶や煙草の吸殻が散乱していたのだ。

解説:

屋根裏に住み着く謎の人物の話は、洋の東西を問わず世界中に存在し、また多くの文学作品の題材にもなってきました。

ヨーロッパには、ある街のほぼすべての家の屋根裏に、某国からの移民が住み着いているという都市伝説があります。

アメリカでは愛人の家の屋根裏に10年以上隠れ住んでいた男の話が有名ですが、この話には不審な点が多く、創作か少なくともかなり誇張された話であるようです。

77: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/27(日) 22:51
第七十七夜 ゲーム伝説

・かつて大ヒットしたシューティングゲーム、ゼビウスの裏技。バキュラというモノリス状の敵は破壊できないとされているが、実は弾を256発撃ち込めば破壊できる。

・かつて一世を風靡したハドソンの高橋名人。彼の特技といえば16連射であるが、実は彼は指にバネ埋め込んでおり、16連射はそのバネの力で出していた。

・空前の大ヒットを記録したパズルゲーム、テトリス。実はテトリスはメガドライブ版がでる話があった。ところが、メガドライブ版テトリスは版権問題が起きたために、出荷のわずか3日前に突然発売延期となり、結局そのまま発売中止となってしまった。

日の目を見ることのなかったメガドライブ版テトリスは、セガの社員によってこっそりと富士の樹海に埋められたという。

解説:

・人気ゲームにはなぜか偽の裏技情報が誕生することがあります。

「スーパーマリオでゴールのポールを飛び越えると裏面に進める」、「ドラクエ5でエスタークを10ターン以内に倒すと仲間になる」などが有名なものですが、おそらくこの手の偽の裏技で最初に全国規模で有名になったのが、このバキュラを破壊できるという噂でしょう。

そもそも連射装置を使っても数十発当てるのがせいぜいで、256発もの弾を命中させること自体が不可能です。

・有名な高橋名人にまつわるデマで、指ではなく腕に埋め込んでいるとか、もっと穏やかにジョイスティックのボタンにバネを仕込んでいるとされることもあります。もともとこの噂は「高橋名人が警察に捕まった」という、別のデマから派生したものでした。

このデマの発端は、高橋名人がどこかの警察で一日警察署長を務めたことに始まります。そのことが「高橋名人が警察に呼ばれた」という話になり、「高橋名人が逮捕されたらしい」という噂になったのです。

そしてその理由として噂されたのが「ジョイスティックのボタンにバネを仕込んでいるのがばれたから」というもの。どう考えても警察に捕まる理由にはなりませんね(笑)。

この噂から「バネを仕込む」という話が一人歩きしたのが、この有名な伝説の真相のようです。

・メガドライブ版テトリスが、版権問題で発売中止となったという話は本当です。任天堂がコンシューマ市場におけるテトリスの独占販売権を主張し、セガに販売権を売ったテンゲンと対立、裁判にまでもつれ込みました。

この裁判に任天堂が勝利、発売不可能となったメガドライブ版テトリスは、都市伝説の闇の中へ消えていくこととなります。


78: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/27(日) 23:43
第七十八夜 白いソアラ

群馬県のある中古車販売店では、新車同然の白いソアラがわずか8万円で売られているという。もちろん、この安さには理由がある。以前の車のオーナーは若い男性であった。

ある日、そのオーナーは彼女をソアラに乗せてドライブに出かけた。そのソアラにはサンルーフがついているのだが、彼とのドライブにはしゃいでいた彼女は、走行中のソアラのサンルーフから顔を外へ出して遊んでいた。

ところがその時、ソアラの前を走行していた車が急ブレーキをかけて止まった。ソアラも慌てて急ブレーキをかける。この急ブレーキのために彼女の首はサンルーフで切断され、車のボンネットの上に転がり落ちた。

その首と目を合わせてしまった彼は、それが原因で発狂したしまったという。

ソアラは中古車市場に売りに出されたが、買い手がつかないため中古車販売店を次々と転売、今も群馬県のどこかの中古車販売店で、ひっそりと売られているという。

解説:

俗に「首ちょんぱソアラ」と呼ばれることもあります。

群馬県に限らず福島、静岡など全国各地にこれと同じような話が伝わっていますが、多くの類話で、車種が白のソアラと限定されているのが興味深いです。ソアラの値段も話によって5~10万円の間で変動しているようです。

また、「その車を買ったものは、やはり同じような事故にあい首が取れてしまう」といった、因縁話めいた後日談がつくこともあるようです。

79: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/28(月) 00:05
第七十九夜 採点の基準

みなさんは、大学の記述試験の採点基準を疑問に思われたことはありませんか?

教授は、本当にきちんと全員の答案に目を通しているのでしょうか。

実は、ある大学ではテストの答案を階段から投げて、遠くに飛んだ順に高得点を付けていくのだそうです。書き込みの多いものの方が重いので、遠くに飛ぶのだということです。

解説:

近くに落ちたほうが高得点といわれることもあります。

教授たちが、実はいいかげんな採点をしているのではないかという、学生たちの空想が生み出した話のように思えますが、実際は教授の側が、冗談で身内に語る作り話が元になっていることが多いようです。死んだ私の祖父も教員でしたが、生前にこれと似た話を私にしてくれたことがあります。

80: 名無しさん@お腹いっぱい。 2000/08/28(月) 00:27
第八十夜 くっついたカップル

ある日の夜、都内のとある病院の当直であった医師達は、運び込まれてきた急患を見て驚いた。ある人気男性アイドルと、人気女性アイドルが裸で抱き合った状態で運び込まれてきたのだ。

なんでも二人がホテルでことに及んだ時に、女性アイドルが突然膣痙攣を起こしたため二人はくっついてしまい、どうやっても離れることが出来ず、仕方なく病院に連絡し救急車で運ばれてきたのだということだ。

医師達は二人に鎮静剤を投与し、十分にリラックスさせることでアイドル達を引き離した。治療後、二人はこのことは内密にと念を押して帰っていったという。

ちなみに膣痙攣自体はそれほど珍しい病気ではなく、急患が運び込まれてくるのは「よくあること」だそうだ。

解説:

類話に、不倫中のカップルの現場に奥さんが突然乗り込んできたため、驚きのあまり女性の筋肉が収縮してくっついてしまったというものもあります。

芸能人に限らず、様々なカップルがこれによって病院に運び込まれたとされる「膣痙攣」。ですが、本当にそんなことは起こるのでしょうか?

「膣痙」という病名は確かに存在しますが、それは痙攣様に疼痛を来して性行為がうまくいかない状態を指すのであって、このようなペニスが抜けなくなるような状態を指すのではありません。

1884年の「フィラデルフィア医学ニュース」には「エドガートン・Y・デイヴィス」なる医師が、この症例でペニスが抜けなくなった患者を直接診察したという記事が出ていますが、後からこれは近代臨床医学の創始者であるウィリアム・オスラー卿のイタズラで、まったくの作り話であったことが突きとめられています。(J・H・ブルンヴァン著「ドーベルマンに何があったの?」P.195-196)

そしてこの一件以外に、まともな医学誌やレポートの中で、膣痙攣で離れられなくなったカップルのことが取り上げられたことはありません。

このオスラー卿のイタズラは真に受けられ、当時の新聞などに記事として転載されたといいます。

どうやらこのオスラー卿のイタズラから膣痙攣の伝説が生まれ、現在まで様々な類話を生み出しながら生き延びてきたというのが真相のようです。

ドーベルマンに何があったの? アメリカの「新しい」都市伝説 新装版
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