後味悪い


1: 名無しさん 02/02/15 16:45
聞いた後、何となく嫌な気分になったり、不安に駆られたり、体中がむず痒くなるような話を語り合うスレのPART3です。 


あと味の悪い話 1 
まとめ記事:あと味の悪い話


6: 名無しさん 02/02/15 17:46
「ぼく食べないよ」みたいな感じの題名。 

嫌われもののライオン(他の動物を食べるから)が、ある日家に帰ると、イチゴの入ったかごが置いてある。

「こんなぼくにも優しくしてくれる人がいるんだ」と感激するライオン。親切な人は、それからも度々色んな果物を置いていってくれるようになる。 

だけどその親切な人は、ライオンが狩りに出掛けている間に訪れるので会えない。そこである日、ライオンは出掛けないで家で待っていることにした。いつも置いていってくれる果物のお礼に、ヤギのシチューを作って。 

ところがその日に限って、いつまで待っても親切な人は現れない。お腹が空いてきてシチューを食べたくなるけど、「このシチューはあの人のために作ったんだ。来てくれるまで食べない」と我慢する。でもとうとう親切な人は現れずに、ライオンは餓死してしまう。 

いつも果物を置いていってくれていた人は、シチューの具になっているヤギでした。 

という話。小学校の図書室にあった。読んでてすごく悲しくなった。

13: 名無しさん 02/02/15 19:01
>>6 
可哀想で後味悪いね。 

24: 名無しさん 02/02/16 01:04
>>6 
ああ…なんか切なくなってしまったよ。

12: 名無しさん 02/02/15 18:57
>>6 
すばらしく後味わりいな。

14: 名無しさん 02/02/15 19:13
我慢しきれずに食べたら既にシチューは腐っていて、実に後味の悪かったライオンであった。

7: 名無しさん 02/02/15 17:58
既出かも知れないが、こないだ買ったキノの旅って本に、いくつか後味悪い話があったな。 

8: 名無しさん 02/02/15 18:13
>>7 
おねがーい。

15: 7 02/02/15 20:10
「人を喰った話」 

キノ(主人公)は旅の途中、通りかかった雪深い山中で、三人の男達と出会った。 

話してみると、彼らは旅の途中で吹雪に遭ってしまい、立ち往生しているという。食料もとうに尽きており、男達は飢えで、立ち上がる事もおぼつかないほど衰弱しきっていた。 

見かねたキノは、男達が回復するまでの間、食料を調達してやる事にする。男達はキノに何度も礼を言い、涙を流しながらキノが取ってきた食料を食った。何日かそんな事を続け、男達は徐々に体力を取り戻し、キノともすっかり打ち解けた。 

そんな頃、キノは男達に呼ばれてやってきたトラックの荷台で、突然銃を向けられる。男達の正体は実は奴隷商人であり、体力も回復してきたので、死んだ商品の補充としてキノを連れて行くという。 

その後、銃撃戦の末なんとか男達を撃ち殺し、ふとトラックの荷台を開けてみると、中には無数の白骨と、前頭部をくり抜かれた頭蓋骨が転がっていた。 

16: 名無しさん 02/02/15 22:26
>>15 
つまり三人の男は、人喰いもしたと・・・。


17: ある養護施設の職員の話 02/02/15 22:39
精神薄弱の女がいた。 

施設に入れられていたが、帰宅日には必ず盲人の父親を訪ねた。 

彼女は、保護されて帰るか、自分で帰るかはその時々にしても、帰宅日が過ぎても施設には帰らなかった。何をしていたかというと、売春をしていたのである。 

父親は南千住に住んでいたが、父親を訪問すると、彼女はいつも労務者相手に売春をした。客の労務者に食事をおごり、ホテル代も持つようなやり方だった。 

元々一万円も取らない彼女の手元に残るのは千円か二千円、いくら昭和四十年代の話しにしても、いくらにもなっていない。性を贖
(あがな)うというより、施していたようなものだ。 

彼女を担当した施設の職員は、何とか彼女に仕事を持たせようとした。そして、ある病院の洗濯係の職を見つけた。彼女も、その病院で働くようになって落ちついた。 

だが、病院の洗濯機が新しくなり、それまでと操作が違ってしまった。

彼女は、ついに新しい洗濯機の操作を飲み込むことができず、行方不明になった。 


20: 名無しさん 02/02/15 23:45
O.ヘンリーの、旦那さんが髪の綺麗な奥さんの為に、懐中時計を売って櫛を買ってくる話は?

21: 名無しさん 02/02/15 23:49
>>20 
あれは、いい話だったと思うけど。

二人の思いやりが感じられてよかったな。

23: 名無しさん 02/02/16 00:10
>>21>>22
奥さんは髪を売って懐中時計に使う鎖を買ったんだっけ?

27: 名無しさん 02/02/16 01:26
「賢者の贈り物」だね。好きな話だ。

28: 名無しさん 02/02/16 02:30
>>27
あ、そうそう、それだ。

あれの最後は、プレゼントが無駄になってしまったっていうオチより、お互いが相手を思う気持ちが両方に伝わって、ハッピーエンドって感じだよね。

※賢者の贈り物:
貧しい夫妻が、相手にクリスマスプレゼントを買うお金を工面しようとする。

妻のデラは、夫のジムが祖父と父から受け継いで大切にしている金の懐中時計を吊るす鎖を買うために、自慢の髪を当時あった髪の毛を売る商人の元でバッサリ切り落とし、売ってしまう。

一方、夫のジムはデラが欲しがっていた鼈甲の櫛を買うために、自慢の懐中時計を質に入れていた。(青空文庫で「賢者の贈り物」無料で全文読めます。3~5分くらい)

39: 名無しさん 02/02/16 14:15
O.ヘンリーで後味悪いのはあったな。 

泥棒か何かで刑務所に入った男が出所する。しかし行く当ても金もなく、男はどうすればいいのかわからない。冬の寒さは体に堪え、降り出した雪が更に男を凍えさせる。 

そこで男は思いついた。適当な悪さをして、もう一度捕まればいい。刑務所に入れば、屋根の付いた部屋で、温かい食事と毛布がもらえる。そうだ、何か悪事をはたらこう。 

だが、なかなかうまくいかない。何とか悪さをしようとするが、失敗してしまう。 

そうこうしているうちに、すっかり夜になってしまった。男が焦りを覚えた時、賛美歌の声が聞こえてくる。その音色に耳を傾けている時、ふと気づいた。
 
そうだ、今日はクリスマスだ。これは神様の贈り物かも知れない。俺が悪事を働かないように、人生をやり直せるように。悪い事はもう止めよう。真面目になって生きていこう。 

そして、そんな希望を見つけた男の肩を叩く者がいた。振り返った男に掛けられた言葉。 

「もしもし、先ほどからこの辺りを不審者がうろついていると通報があったんだが、署まで一緒に来てくれないかね」

40: 39 02/02/16 14:17
むかし読んだやつだから、脳内変換してるかも知れない…原作と違ってたら、スマン。

45: 名無しさん 02/02/16 14:52
>>39 
O.ヘンリーってそんなのも書いてたのか…。

とりあえず詳細は知らんが、その男は悪さをしていないのだから、すぐに解放してもらえるのでは? カツ丼の一杯もおごってもらえるといいね。

ところで、私もヘンリーで後味悪い話を思い出した。私が読んだ文庫では「最後の一葉」と同じ収録になってた話で、タイトルは忘れたけど、ストーリーは以下の通り。

46: 45 02/02/16 14:54
とあるところにパン屋をやっている、オールドミスの女店主がいた。 

その女店主は、毎日のように彼女の店にパンを買いに来るハンサムな男性客に、淡い恋心を抱くようになった。 ところで、その男性客がいつも買うパンというのが、彼女の店で一番安いパンなのである。 

「きっとあの人は貧乏で、苦労しているんだわ」と思った女店主は、ある日親切心から、その安くて固くて味気ないパンを、ちょっとでもおいしくしてあげようと、真ん中に切れ目を入れそこにジャムを塗りこんであげた。

外見上はいつもの安いパンだけど、即席ジャムパン一丁上がりである。

少しでも男の役に立てたと、女店主は喜んだ。しかし…。

47: 45 02/02/16 14:54
数日後、その男が怒鳴りこんできた。

女店主は、何故彼が怒っているのか見当もつかない。怒りに狂う彼に代わって、同行の友人が説明してくれた。 

彼は画家(じゃないかもしれない。設計技師だったかな?)なのだが、今度のコンクールに出品する作品を寝食を惜しんで製作していた。製作の都合上、下書きをするのだが、その下書きを消すのにはここの安いパンを使っていた(つまり消しゴムがわりにパンを使っていた)。

ところが先日、いつものようにここで買ったパンで下書きを消そうとしたら、ジャムがついていて、彼の完成間近の作品はめちゃめちゃになってしまったという。 

男は友人が説明する間にも怒りが収まらず、「このおせっかいめ!」と女店主を罵倒する。友人は、気が済んだだろうと、なんとか彼をなだめ、二人して店を出ていった。 

後に残された女店主は、彼が店に来るようになってから、しゃれっ気を出してつけるようにした髪飾りを、粉々に打ち砕くのだった…。 

48: 名無しさん 02/02/16 15:06
>>45
か、かわいそう・・・。

50: 名無しさん 02/02/16 15:10
>>45
好意や善意が無になる、裏目にでる話って、ほんっと後味悪いね…。



31: 名無しさん 02/02/16 11:27
うろ覚えですが白土三平「戦争」ネタ。 

第二次大戦中の話。 

チェコはナチスに侵略され、チェコに進駐しているナチスは、連合国に向けて爆弾を投下していた。しかし爆弾は不発弾ばかり。不思議に思ったナチス将校は、不発弾の中身を確かめた。なんと爆弾の中身は全て砂だった。

実はこの爆弾は、チェコ人捕虜に作らせていたのである。

数日後、チェコ人の工員達は全員銃殺された。銃殺される瞬間まで、彼等は満面の笑みを浮かべていた・・・。

80: 名無しさん 02/02/17 04:46
>>31 
むしろ敵の下で働いてると見せかけて、戦い続けていたチェコ人捕虜らの潔い死に様に感動した。

81: 名無しさん 02/02/17 10:16
>>31 
ふと思ったんだが。爆弾の中身が砂だったとしたら、本来入れるべき火薬はどこへ? …チェコ人同志のレジスタンスにでもコッソリ渡したのだろうか。憎きドイツを倒してくれと…。 

勝手に自分の妄想で涙してみる。うう。