【その5】
ほんのり


343: 名無しさん 01/09/11 10:47
夜トイレに行こうと真っ暗な廊下を歩いていたら、「むにゅっ」と何かを踏んづけた。
 
明かりをつけて見て見ると、潰れたなめくじが・・・白い靴下が薄紫の体液で汚れてた。
 
ほんのりと怖かった。


345: 名無しさん 01/09/11 11:07
昨日、家で一人で留守番していた。 

部屋にケータイを取りに入ったら、何か音がした。机に近寄ると、赤いぼんやりとした光が点滅していた。「ケータイかな?」と思い電気を点けると、手のひらピカチュウがホッぺを赤く点滅させながら、「ピカチュウ…ピカチュウ…ピカチュウ…」と言っていた。

手にも乗せてないのに作動してて怖かった。
347: おさるさん 01/09/11 15:27
友人の、C君がロサンゼルスへ行った時の話である。 

常に不運の神に抱かれている彼の今回の旅も、現地に到着と同時に始まった「ロス暴動事件」によって灰色の物となっていた。

町中には、暴徒が溢れかえり、当初予定していた観光地巡りも出来ぬまま、数日が過ぎようとしていた。 
※ロス暴動1992年4月末から5月頭。

「しゃーない。この辺の店でショッピングでも、楽しむか!」

彼は、辛うじて暴動の中心から離れている、このホテル周辺を散策することにした。

しかし、暴動事件の影響からか、暴徒を恐れた店のシャッターはことごとく降ろされており、彼の喜ぶような物を扱う店はまったくなかったのである。 

仕方が無く、とぼとぼとホテルへと向かう彼の眼に、一件の店の看板が飛び込んできた。 

「… 骨  屋 (ほねや) …」

348: おさるさん 01/09/11 15:27
その名前は、彼の興味を引くには充分だった。

他に見てまわる場所もない。早速、彼はその店に飛び込んだ。 

店の中は、薄暗く店の壁一面に陳列棚が並んでいる。時折蛍光灯が点滅を繰り返し、そこには辛気くさい空気が充満していた。 

薄暗い店の奥には、陳列棚に囲まれてガラス製のカウンターに、店主らしき男がぽつんと独りで座っており、棚には動物の物らしい骨がきれいに磨かれて陳列されていていた。 

「標本屋かな? なんか思っていたのと違うような…?」 

場違いな雰囲気に、C君はそそくさと店を出ようと出口に向かった。 

「よぉ、坊や。よく来たね」と、その様子に気づいた店主がすかさず彼に声をかけた。「こっちへおいで」 初老の男は、にやりと笑うとC君を手招きした。
 
「坊や、おいで。坊やのおこづかいでも大丈夫だから」 

どうやら男には、C君が少年に見えるらしい。C君は渋々男のいるカウンターへと向かった。

349: おさるさん 01/09/11 15:29
「よく来たね。坊やは何が欲しいんだい?」 

何が欲しいと言われても、あてもなく飛び込んだ店である。当然、決まった物などあろうはずはなかった。 

「ん~…」彼が返答に困っていると、「これはどうだい?バッファローの大腿骨だよ」 と、カウンターの上にある大きな骨を見せた。 

「ん~…バッファローねぇ…」 

彼の煮え切らない様子を見て男は、鍵のかかった棚から大事そうに、高さ30センチくらいの、恐竜の骨のような物を取り出した。 

「これはね、いろんな動物の骨を集めて作った、ティラノサウルスだよ。この店のオリジナルだ!坊やだったら安くしてあげるけど…?」 

それは何の動物か判らないが、いろいろな動物の骨を接着剤でつなぎ合わせ、造り上げた恐竜の骨格標本のミニチュアだった。 

プラスチック製のこういったものは見かけるが、本物の骨を使って作られたこういう物は、造形の仕事をしている彼でも初めて見る代物だった。 

確かにその骨で出来たティラノサウルスは、彼の好奇心を充分くすぐった。だが、そのディスプレイ台に付いている金額は常識を越えたものであり、どうやって値引きされたとしても、C君の手持ち金をはるかに超えていた。 

彼は、困ってしまった。冷やかし半分で、しかも言葉もままならないこの状況でどう断るか。もはや骨のことよりも、そのことが彼の頭をぐるぐる回っていた。 

「ん~…。僕はですねぇ…」 

C君は何とか、少ないボキャブラリーの範囲で意志をつたえようとした。 

「わかった!坊や!坊やの興味ある物を指さしてごらん!」 

業を煮やした店主は、大声でこう言った。そして店主は、彼を瞬きもせずに見つめている。その目はまさに一瞬も見逃さないと言うような、真剣そのものであった。 

こうなると、「冷やかしでした」とは言えるはずもない。タイミングを逸してしまった彼は、とりあえず何か手頃な物を買って、 早くここを出ようと思った。 

「坊や、どれにするんだい?」 
「ん~…………それがいいかなぁ」 

C君は、男の背後にある棚の一角を指差した。そこには、様々な動物の頭骨が陳列してあった。 

「これかい?これはお馬さんの頭の骨だよ」 

C君は首を振った。

350: おさるさん 01/09/11 15:29
「いや、その隣の隣にある、おさるさんのがいいな」 

それは握りこぶし大の、かわいらしい猿の頭の骨だった。これなら大きさも手頃だし、日本への持ち込みも出来るかもしれない。彼の心は決まった。 

「おーっ!坊やはいい目をしている。これはおじさんの自慢の一品なんだよ」 

店主は上機嫌で猿の頭骨を取り上げ、カウンターの上に置くと、「坊やは、どうしてこれが気に入ったんだい?」 と、骨の上の埃を丁寧に払いながらC君に訪ねた。 

「あ、あの~、おさるさんが大好きだし、なんと言ってもおさるさんの赤ちゃんは、ちっちゃくてかわいいから」 

その言葉を聞いて店主は、よりいっそうの笑顔を振りまきながら「よく坊やはこれが赤ちゃんだとわかったねぇ。よし、サービスだ!坊やには、大まけにまけてあげよう」 と、破格の値段を提示してくれたのだった。 

それは、C君が充分余裕をもって買える程度の金額だった。商談は無事成立した。

351: おさるさん 01/09/11 15:29
C君が財布を開き、代金を支払おうとしていると店主が言った。 

「坊や、いい買い物をしたねぇ… これは他じゃ滅多に手に入らないんだよ」 

その言葉に、C君は改めて店主を振り返った。店主はC君を見据えながら、にやりと笑った。 

「だってこれ、おさるさんじゃないんだから……」 

353: コピペ 01/09/13 00:09
この話いろんな人に話しましたが、全くと言っていいほど怖さが伝わらないんですが、試しに書き込んでみます。 

大学生だった頃、新宿駅のJRの連絡通路を歩いてたんです。時間はお昼くらいだったかな。 

友達と二人で映画見に行くんで東口の方へ歩いてたら、その友人が笑いながら「おい、あれ見ろよ」と前の方を指差しました。見たら、向こうのほうからかぶりものを被った、珍どん屋みたいな女性が 歩いて来たんです。
 
すごい人ゴミの中で、それがすごい目立ってた。派手な和服を着てて、江戸時代の「おいらん」を模した大きいかぶりもののように見えました。 

私もこのゴミゴミした雑踏の中で、ちょっと微笑ましい光景というか、場違いな光景に可笑しくなって、声を出して笑ってしまいました。 

でも、その珍ドン屋の女性がだんだんと近づいて来て、僕たちの脇を通り過ぎた時には、僕たち二人は顔をこわばらせたまま真っ青になってしまいました。 

かぶりものじゃなくて、本当の顔だったんです。異常にでっかい顔。中年の女性でした。巨頭症というらしいです。 

すれ違う間、僕たちをじぃ~っとすごい形相で睨んでいました。

357: 名無しさん 01/09/14 13:17
>>353 
その着物きておいらんのかぶりものに見えるってゆうのも、その人に関する暗い背後関係(祭りでよくあった見世物系の蛇女とか狼女系の)考えちゃって、ちょっと鬱。


360: 見覚えのある男 01/09/17 02:04
その日、疲れた体を引きずって数日ぶりに私は帰宅した。 

帰るといつもの癖で、テレビをつけると、シャワーを浴びにバスルームへ向かった。シャワーでさっぱりし、コーラを片手に部屋に戻ると、テレビでは、「犯罪都市24時!逮捕の瞬間」などというような番組が流れていた。 

私は腰をおろすと、コーラを飲みながら、何気なくその番組を見はじめた。テレビには、網棚かなにかに設置されたCCDカメラからの、満員電車の車内が写っていた。どうやら、痴漢逮捕の瞬間を捕らえようとしているらしい。 

聞き覚えのあるナレーターの声が聞こえた。
 
「A子さんは、毎日通勤列車の車内で、特定の男からの痴漢行為を受けていた」 

痴漢は、私の憎むべく犯行である。過去には二人程、痴漢を警察に突きだした経験もある。いったい、どんな馬鹿な奴なんだろうか?私はテレビの画面を見据えた。 

「どうやら、毎日同じ男からの痴漢行為を受けているらしく、彼女は、最寄りの池袋駅・鉄道警察隊に相談した」

361: 見覚えのある男 01/09/17 02:05
池袋駅?なんと私の最寄り駅の隣だ。

話が身近になった事で、いっそう私の目はテレビに釘付けになった。
 
そしてA子さんは数人の捜査員を伴い、いつもの通勤列車に乗り、憎き痴漢野郎を現行犯で捕まえる事となったのだった。 

「A子さんは、いつも通り自宅そばの駅から、普段通りに列車に乗った。痴漢はいつも次の駅から乗り込み、終点の池袋までの一駅間で犯行に及ぶという」 

「いつも痴漢が乗り込むという駅に着いた。一斉に乗客が乗り込んでくる」 

それは、見覚えのある駅だった。 

「一人の大柄の男が、A子さんの傍に立った。捜査員に緊張が走る」 

テレビには、ネイビーブルーのワイシャツを着た大柄の男が写っていた。直ぐさまその男とA子さん、それとそれを取り囲む捜査員に、テロップの矢印があらわれ、三者の位置関係が表示された。 

私は、その痴漢であろうとマークされている男に見覚えがあった。 

毎日、毎晩、自宅の鏡に写る見慣れた男。そう、「私」だった。

362: 見覚えのある男 01/09/17 02:05
一瞬にして「観客」から「当事者」に立場の変わってしまった私は、今ここにいる自分とテレビに中の自分の異なる立場に、思考回路は大混乱を始めていた。 

「頼むから、何もしないでくれっ!」 

気が付くと、訳の分からないことを口走っている。

そんな私の願いもよそに、画面上の私に捜査員がじりじりと詰め寄ってくる。痴漢されたた瞬間A子さんから合図があり、それにあわせて捜査員が一斉に犯人を取り押さえる手はずらしい。 

「奴がいつもA子さんに、痴漢行為を働く、憎き痴漢なのだろうか?」 
「ち、違う、違う!」 

「挙動不審の男の行動を確認するため、捜査員がゆっくりと近寄っていく」 
「きょ、挙動不審?…。」 

そして捜査員が、ついにA子さんと私をぐるりと取り囲んだ。混乱と怒りが混じる私の目の前で、ナレーションはいっそう大きく続ける。 

「奴は、いつ犯行に及ぶのか?男の一挙手一投足に捜査員の緊張が、最高に張りつめたその瞬間!!」 
「ええっつ!まさかっ…?!」

363: 見覚えのある男 01/09/17 02:06
「池袋~池袋~終点池袋で~す」 

列車は駅に到着。ドアの開いた瞬間、捜査員が私の横の男を捕まえると、他の乗客に気づかれないよう取り囲み、連行していったのだった。 

「犯人現行犯逮捕!」 

ナレーターは叫んだ。 

私はぐっしょりと濡れた手のひらの汗を拭いながら、訪れた安心感にほっと胸をなでおろしていた。

とりあえず、自分の身の潔白が証明されたことと、テレビの中の自分に間違いがなかったこと、そしてこの悪夢のような全国放送が、とりあえず私でない犯人逮捕で終わることに……。 

テレビでは犯人逮捕を受け、痴漢コーナーの締め括りが語られていた。 

捜査員が捕まえたのは、マークしていた大柄の男ではなく、その隣に立っていたやせた小柄の男だった。その後の取り調べの結果、犯人はその日、たまたま痴漢をしたものと判明。いつもA子さんを苦しめている痴漢とは別人とわかった。

捜査員は、今後も痴漢撲滅のためA子さんの周囲を警備、挙動不審者逮捕にむけて捜査を続けている……。

おいおい!それじゃぁ、私が犯人って決めつけてないか?(怒)

365: 名無しさん 01/09/17 02:43
>>360-363
まったり。良かったよ。

366: 暗礁地域 01/09/17 12:27
かなり以前の話になる。 

私が某キャラクターグッズ製造販売会社で、アルバイトをしていた時のこと。私の仕事は、各店舗や映画館などからの注文書にあわせて、倉庫の中から商品を取り出し梱包、発送するものだった。

倉庫は体育館ほどの大きさがあり、内部は2層の造りになっていた。毎日大量の商品が搬出搬入しており、中での商品の整理は皆無に等しく、目当ての商品を探し出すのは、いつも一苦労であった。 

その日、数日ぶりにアルバイトに行くと、ベテランの友人O君は休んでいた。なんでも、崩れてきた缶ペンケースの下敷きになり、怪我をしたとのことだった(缶ペンケースでもダンボール1箱あれば相当の重さになり、場合によっては死ぬこともある)。
 
彼のいないその日の仕事は、大変忙しいものとなった。 

「あれっ?Mさん、こんな商品ってありました?」 

私の取ったその発注書には「お出かけボックス 50個」と書いてあった。しかし私の記憶では、その商品名に心当たりはまったくない。 

367: 暗礁地域 01/09/17 12:27
「あぁ、そう言えばO君が、おとといくらいに入荷チェックしていたなー。どっかにあるんじゃない?ついでに探しといてよ」

チーフのMさんは、無責任にそう言った。しかし商品を見た者は、O君以外にはいない。 

発注書を見ると、それは大手映画会社の系列店舗だった。どうやら、「お出かけボックス」とは映画に関連するグッズであろう。こうして、私の「お出かけボックス」捜索が始まった。 

昼食を終えた後から捜索を開始したはずであったが、気が付くと倉庫の外では太陽が沈んでいる時間だった…。 

しかし懸命の捜索にも関わらず、1階と2階の主だった場所には、それらしい商品はまったく見あたらなかった。これだけ入念に探してもまったく見つからないとなると、残るは2階の暗礁地域だけだった。 

暗礁地域…そこは倉庫2階の一番奥に位置し、商品の箱々の間を延々と越えていかなければ到達できない場所にあった。 

売れずにうち捨てられた商品や、激しい商品開発の末、ついに日の目を見ることなくお蔵入りとなったの商品たちの墓場であり、また販売促進イベントで使われ、忘れられた着ぐるみ達が、恨みの形相で商品の影から我々の様子をうかがっている…そんな場所だった。 

しかし暗礁地域と言われる最大の由縁は、その一帯の室内灯が壊滅的に破壊されており、加えて内外の光も届ぬ場所にあるため、懐中電灯なしでは昼間でも立ち入る事が出来ない点であった。

368: 暗礁地域 01/09/17 12:28
「痛たたたた~っ!何だよ!この足場はっ!」 

結局、私はたった独りで暗礁地域での捜索を行っていた。 

途中、何度も崩れてくる廃ポスターの山に押しつぶされそうになりながらも、次第に捜査の手を奥へと進めていった。懐中電灯は電池が少なくなってきているのか、次第にその明るさを保てなくなってきていた。 

「時間がない…」 私の焦りは次第に強くなってきていた…。 

と突然、ここには似つかわしくない、目新しい段ボールの一団が目の前にそびえていた。足下を見ると、ここだけ掃いたように埃が無い。

「これは?」 この倉庫では見たこともない、大きな段ボールであった。 

大型冷蔵庫が入っているのでは?と思われるそれには、ピンクの丸文字で何かが書いてある。私は慌てて段ボールに駆け寄ると、その文字を確かめた。 

「お出かけボックス×1G」 

そこにはそう書いてあった。

369: 暗礁地域 01/09/17 12:28
「やっと見つかった!」 

安堵の瞬間だった。 しかしのんびりしている場合ではない。早くそれを暗礁地域から出して、梱包せねばならない。私はその大きな段ボールを運び出そうと、力一杯持ち上げた。 

が、それは見かけにそぐわず軽かった。勢い余った私は段ボールを、放り出しかけた。その瞬間。 

「にゃぁぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~ん」 

猫の鳴き声が辺り一帯響いた!それは1匹、2匹の猫ではなく、50匹、100匹猫の声だった。
 
眠りを覚まされた猫たち。それが、自分の抱えている段ボールの中で不気味に鳴いている。 

「う、うぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

370: 暗礁地域 01/09/17 12:29
暗礁地域での予期せぬ恐怖に私は、我を忘れて逃げ出した。 

逃げる途中振り返ると、暗い闇の中では数え切れない程の猫たちが、何かを訴えているかのように鳴いていた…。 

その後が大変だった。動揺しまくった私の話を聞いたチーフ率いるアルバイト軍団は、各々に網や捕獲のための道具を持って「暗礁地域・猫大捕獲作戦」に乗り出したのだった。 

そして、暗闇で鳴き続ける問題の段ボールをアルバイトが押さえつけ、中を確かめるべく、チーフがゆっくりとガムテープをはがしていった。 

……中にはぎっしりと……お出かけボックスが詰まっていた……。

371: 暗礁地域 01/09/17 12:29
「チャトラン・お出かけボックス」 

私が探していた物は、映画「子猫物語」の劇場販売グッズであった。 

それは紙で出来たバスケットケースであり、表面には子猫「チャトラン」が愛くるしい表情で描かれていた。そして子供が持って歩くなど、振動を与えると、中からかわいらしい猫の鳴き声がするように仕掛けされているものだった。 

かわいらしい鳴き声? それは1匹や2匹でのことである。 

段ボールに書いてあったのは「1G」つまり1グロス。1ダース(12匹)×12セット=144匹。 

「猫144匹!?」 

これではどう聞いても、「恐怖の大王の唸り声」にしか聞こえなかった。

372: 暗礁地域 01/09/17 12:29
数日後、怪我も治り顔を出したO君に、非難は集中した。 

「おいO君、何で『お出かけボックス』をあんな所にしまったんだ!」 
「え?あそこは売れ残りとか、古い物をしまっておく場所でしょ?」 

「そうだよ!わかってるんじゃないか。じゃあ、なぜ公開前の『子猫物語』グッズを、あそこにおいたんだ?」 
「公開前? いやだなぁ!ぼく、けっこう前に観ましたよ。タロウとジロウは…」 

「………それは、『南極物語』」 
「あっ! 道理で犬が主役のはずなのにおかしいなぁって…(笑)」 

「……………(泣)」

373: 名無しさん 01/09/17 13:30
>>366 
マッタリとおもしろかったよ。 

でもタイトルは「お出かけボックス」の方がよかったかも?

※「子猫物語」1986年公開、「南極物語」1983年公開。
[DVD] 子猫物語
[DVD] 子猫物語

375: すいじんさま 01/09/17 21:05
只の偶然なんだけど・・・。
 
免許を取ってすぐ、貯めていたお金で車を買った。

写真に収めようと、使い捨てカメラをひとつ買ったんだ。小さかったけど元気に走るその愛車で、色々なところに遊びに行った。そんな中、ひとつのお気に入りの場所を見つけることができた。 

山の中腹辺りにある、真っ赤な鳥居が綺麗な、沢のそばに立つ神社。 近くにはちょっとした滝もあり、風情或る落ち着ける場所だった。僕はそこで神社やその風景、車の写真を撮ったりして、楽しい時間を過ごしていた。 

それから一週間も経っただろうか。僕の住むボロアパートの一階で、猫が未熟児を産み落としてたんだ。無節操な僕は、面白がってそれも写真に収めた。 

その数日後、僕は車で事故を起こした。単独事故だが、僕自身も手術をするほどの事故で、車はもちろん全損だった。悲しかったけど、良い記念だと思い、事故後の状況も写真に撮った。 

そのカメラを現像に出してみて驚いた。神社で撮った時以外の写真が、全部真っ黒だったんだ。 

また後日談で、知人に神社の話をした時、地元では有名な水子を奉る神社で、心霊現象が絶えないところだったそうだ。何でも、あるはずのない鳥居を見ると、不幸が訪れるのだそうだ。 

多分、いや、間違いなく只の偶然だと思う。 

写真は何らかの理由で現像に失敗しただけだろうし、事故と神社の逸話、猫の未熟児、どれもまったく関連はない。鳥居はきっと僕の見間違えなんだろう。実際、その後も変な事件はないし、心霊現象自体も何もない。 

でも、なんかほんのりと怖かった。

376: 名無しさん 01/09/17 21:52
>>375
写真に取ったぐらいで祟られちゃかなワン・・ ・。

【その7(完)へ】