【その10】
走る女子高生

622: 名無しさん 04/04/04 00:18
最近チャットにはまっていて、今度チャット仲間でオフ会することになった。 

メンバーはkaribu(俺)、yuki(女)、takesi(男)、JJ(男)、mino(男)、この5人だ。知っていると思うが、これらはネット上でのハンドルネームだ。 オフ会をすることになった経緯はこんな会話から始まった。 

以下チャット会話転載 

JJ:荒らしはカエレ 
karibu:じゃあminoは今彼女いないのか 
mino:そうなんだよ、出会いがなくてさ(明らかにyukiをねらっている) 
takesi:そうだよなー 
JJ:age 
yuki:私もいないんだよねー>< 
JJ:yuki萌え 

俺もyukiを狙っていたので、オフ会を提案したらminoが必ず乗ってくると踏んで、切り出した。 まあこんな感じでオフ会することになったわけだ、あんなことになるとは夢にも思わず・・。

623: 622 04/04/04 00:19
オフ会は都内某所のカラオケボックスで行うこととなった。 

オフ会当日、俺はめいっぱいお洒落をして会場に向かった。道中いろんなことを考えていた・yukiはどんな顔してるのかなーとか、yukiはどんな顔してるのかなーとか、yukiはどんな顔してるのかなーとか。 

カラオケボックスに着き、部屋に入る。まだ誰も来ていない。とりあえずミスチルでも歌いながらメンバーを待つ。しばらくすると誰かが入ってきた。ガチャ。 

「どうもー」 

正直俺はあせった。誰がこんな事を想像しただろうか。なんと部屋に入ってきたのはお昼の顔、タモリだった。 

タモリ「誰?えーと、karibuかな?」 
俺「そうっすけど、あの・・タモさんですよね?」 

タモリ「髪切った?」 
俺「いや会ったことないですやんか」 

いったいどうなってるんだ・・・。
 
俺「あの、誰っすか?」 
タモリ「ああ、minoだよ」 (ああ、お昼のライバルってことで意識でもしてるのか・・?) 

タモリ「痩せた?」 
俺「いやだから初対面でしょ」 

そんな会話をしてると誰かが入ってきた。ガチャ。

624: 622 04/04/04 00:21
「よう」 

こんなことがあっていいのだろうか、ビートだ、あの北野が来たのだ。 

たけし「まだ2人か、自己紹介でもしてようか」 
(なんでそんなに冷静なんだ、それよりタモリに対して何かないのか) 

タモリ「そうだね」 
(お前も何か言えよ) 

俺「そ、そうっすね・・」
(展開についていけない) 

たけしとタモリが「座頭市」の話で盛り上がっていると誰かが入ってきた。 

「どもー」 

ふう、やっと普通の奴が来た、普通の男だ。 

俺「あの、JJさん?」 
俺「なんか、すごいことになってて・・」 

JJ「そうです、こんちわ」 
俺「ど、どうも(うしろで盛り上がってる二人について触れろや)」 

JJ「あと来てないのは、yukiさんかな?」 
俺「そうですね・・(だからサングラスとコマネチについて触れろ)」

625: 622 04/04/04 00:23
俺の望みはもうyukiだけだった。俺は神様にお願いした。頼みます、yukiだけは普通の子でお願いします・・・すると扉がゆっくりと開く。俺はお手てのシワとシワを合わせた。 

たけし「幸せ」(お前は超能力者か?) 

そしてゆっくりと誰かが入ってきた。 

「こんにちわ」 

・・・・ありえない・・・こんなことあってはいけない・・・おふくろだ。 

母「あらたけし、偶然ね」(もっと驚け、その舞子さんを軽く越える化粧はなんだ、人間か?) 
俺「本名で呼ぶなよ、てかyukiっておふくろだったのかよ!」 

母「いや、わたしもねぇ、うすうすと感じてたのよね」 
たけし「なんだ、お前もたけしってのか、言えよバカ野郎」 

(なんだ、自分のモノマネか?いきなりバカはないだろ座頭市) 

はあ、夢であってほしい。これは何かの罰か・・・?俺は神を呪った。 

タモリ「これでみんな集まりましたね」(何故とつぜん敬語だ、一番年上だろ) 
たけし「始めますか」(お前もか、便乗ボケか) 
母「やるか」(え、なんでため口?) 

もはやJJなどどうでもいい。早くここから抜け出したい、それだけだ。ここからのことは想像におまかせしたい、俺はもう思い出したくない。俺はこの日以来、チャットから足を洗った。 

タモリ「明日も、見てくれるかなー?」(いいわけないだろー)

ー完ー

702: 名無しさん 04/04/05 03:28
>>622 
まじ笑った。

686: 名無しさん 04/04/04 23:51
あの悪夢のオフ会から1年、俺は平凡な日々を送っていた。ある日、記念にもらった「座頭市」を見ていると、おふくろが大慌てで部屋に入ってきた。 

母「たけし、大変よ!お父さんが帰ってくるわ!」 
俺「え、なんだって!?」 

というのも俺の父は、俺が3つの時に家を出て行ったっきりだったのだ。毎日酒を飲み、暴れるだけ暴れ、愛人を作り、おふくろと俺を残し出ていったのである。俺は今まで、あの時のおふくろの顔を忘れたことはない・・・。 

俺「なんで今頃になって・・どういうつもりなんだ!」 
母「さあ・・すぐ電話きれちゃったから・・」 

俺「で、いつだって!?」 
母「明日くるらしいわ」 

今さら何しに帰ってくるっていうんだ・・・俺はまっさきに親父の顔を殴ってやろうと心に決めた。

687: 686 04/04/04 23:52
翌日、俺とおふくろは複雑な思いで親父を待っていた。 

ピンポーン!ガチャッ! 

俺「・・・どなたですか?」 

入ってきたのは、あきらかに肌が黒い見知らぬ外国人。 

外人「hey!たけし、大きくなったな」(はい、おかしいですね、なにか嫌な予感がします)
俺「すいません、生粋の外人さんが我が宅に何のご用件でしょうか?」 

外人「ははは、何を言ってるんだ、相変わらず愉快な奴だ」
(あのー母上様、説明よろしいでしょうかー) 

母「久しぶり、あなたも変わってないわね」 
(わかりました、みなまで言うな、この異国の方が俺のファーザァーなんですね) 

神様、この前ポイ捨てしたことなら謝りますから、現実に戻してください。 

俺「ちょ、ちょっと待った!」 
外人「どうしたんだ?」 

俺「名字、佐々木ですよね?おかしくないですか?」 
母「ああ、お父さんのフルネームはレモネール・C・ビバ・佐々木よ」 
(肌に良さそうな名前ですね。どうもこんばんわ、たけし・C・ビバ・佐々木です) 

俺が何かしたっていうなら謝ります、助けてください。

688: 686 04/04/04 23:53
父が、いや、あの外国人が来てから4時間ほど立っただろうか。すっかり辺りが暗くなった頃、玄関のチャイムが鳴った。正直嫌な予感がしたが、ここまで来ると、進むしかないわけで。 

ピンポーン!ピンポーン!ピンピピピピンピピピピピピピピピンポーン!  

父「連打か・・・来たな」 
俺「え、誰が?(なんの合い言葉だ)」 

入ってきたのは、ラジオを肩に抱いた「ラップやってます俺」みたいな外人。Tシャツに大きく書かれた「尻」の文字が気になったが、あえて触れないでおいた。 

父「よく来たな」  
ラッパー「ヘイへーイ、久しぶりねー」(来て10秒もたってないが、いますぐ帰国しろ) 

俺「この人はどなたですかレモネール」 
父「息子のドゥビドゥワ・C・ビバ・川村だ」(名字かわっとるやないか) 

その日の夜、俺は夢の中で母のあられもない声を聞いたような気がする。翌朝俺が二人の黒人を捕獲し、強制送還したことは言うまでもない。

ー完ー

689: 名無しさん 04/04/04 23:56 
>>686-688 
最後がちょっと意味わからんかったけどワロタ 。

690: 名無しさん 04/04/05 00:17
>>686-688 
なかなかよござんす。なんかジャガーぽいノリがいい。

638: 名無しさん 04/04/04 02:49
私がまだ専門学校に通ってた頃、時間を持て余していた私は、毎日のようにパチンコ屋に通って時間を潰していました。その日もいつもの様にパチンコ屋へ入ろうとした時、私はある事に気付きました。 

チ○コ 

そうです。パチンコの“パ”の字の光が消えていたのです。まあ、この程度の事ならよくある話なのですが、中に入って驚きました。台に向かっている人間全員がチ○コをいじっていたのです。数名いた女性は隣の男のチ○コをいじっていました。 

私は呆れながらも、郷に入れば郷に従えという言葉を思い出し、台につくとおもむろにチ○コをいじることにしました(皆さんは驚かれるかもしれませんが、公の場でチンコをいじるのはとても良い気分です)。

しかしそれも束の間、せっかく気持ち良くなりかけていた矢先に、私の目の前が真っ白になりました。何やらザラザラした感触がとても不愉快です。何だこれは。おお、これはパン粉だ。どうやら“パ”の字が点いて“チ”の字が消えたようです。

私は狼狽えましたが、パン粉は嫌いじゃなかったので全部吸い込む事にしました。

643: 名無しさん 04/04/04 03:42 
今日は年に一度のインフルエンザの予防注射の日だ。
 
まだ並んでる奴が、終わった奴に「ね、痛い?痛い?」と何度と無く聞いているあたりが小学生らしい。痛いのが嫌なら僕みたいに局部麻酔をかけてくればいいんだ。そしてとうとう僕の番が来た。 

医者も手馴れたもので、細長い筒に針をセットした後口に持っていってフッと吹くと、見事に僕の頚動脈に針が刺さる。ところがその時地震が起きた。 

「やばい、今の地震で針が折れたっ!救急ヘリを呼んでくれ!」

僕は病院に運ばれることになった。
 
病院に着くとさっそく白い液体を飲まされる。レントゲンを取るみたいだ。そして横になったまま台がスライドして狭い部屋に入っていく。気がつくと検査は終わっていた。ドア越しに母と医者が大声で口論しているのが聞こえる。 

「先生っ!そんな・・・あの子はまだ小学生なんです・・・お願いします」 
「そうはいっても、私だって妻と子供が大切なんだ。君との関係もこれまでだよ」 

そんな会話を聞きたくなかった僕は、抜け穴から病室をを飛び出した。これがよくなかった。目の前が開けたと思った瞬間、誰かが僕の首筋に手刀を入れたのだ。 

「フフフ、裏切り者が逃れられると思ったのかい?」
 
だめだ、目の前が暗くなっていく…そんな…僕が死んだら12倍の万馬券は誰が…。

-ENDー

664: 名無しさん 04/04/04 15:40
街角のオープンカフェでコーヒーを頼み、持参した特大のクリープを容器ごとおもむろに取り出し、コーヒーにぶち込む。 

668: 名無しさん 04/04/04 17:13
俺はこんな仕事を引き受けたことを後悔しはじめていた。
 
「口臭世界一」対「腋臭世界一」のスペシャル番組。一体どこの馬鹿がこんな企画を思いついたのか。自分の席で両王者の登場を待っているのだが不安が募る。なにしろさっきから楽屋裏が騒然としているのだ。ADやスタッフが青い顔で走り回っている。 

しばらく待っていると、ディレクターが現れて「すいませんーん。リハは中止、一発撮りになりまーす。それから観覧の皆さんは申し訳ないですが、安全のために退席お願いしまーす」 

おい。どういうことよ? 客席の人々がざわざわと去っていく。俺は台本をもう一度見返した。 

「全米口臭王決定戦10連覇の怪人、フサイン・マクマホン。ロシア科学技術庁から派遣された経歴不明の腋臭王、イリューヒン・コズメフ」

顔を上げると、救護隊員らしき人たちとプロデューサーが話している。控え室の方から悲鳴のようなものが聞こえてきた。 

俺は審査員を引き受けたことを猛烈に後悔していた。

674: 名無しさん 04/04/04 18:27 
何か昼頃目が覚めてリビングに行ったら、テレビでおもいっきりテレビがついてた。 

ふと目をやると、母親が素っ裸になって必死の形相で股間を擦っている。俺は何故か「ああ、みので」なんて呑気な考えが浮かんで、そのまま去った。 

親父の部屋から「だめだっ!」って声が聞こえるんで覗いて見ると、親父が習字してた。丸まって転がってる半紙を広げてみると、「ジャンボ陰核」と書かれていた。
 
切なくなって部屋に戻ると、兄貴がやって来て「餃子食いに行こう」と。俺達はラーメン屋に行って、信じられない位大量の餃子を注文した。食わずに帰ると、母親が夕食を準備していた。
 
今夜はビフテキだ。

675: 名無しさん 04/04/04 18:30
>>674 
ニヤニヤしながら読める。何か好き。 

ビフテキって…。

676: 名無しさん 04/04/04 21:48
いくつもの殺人事件を解決してきたのに、謝礼もスカウトも来なかった金田一少年。

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(1) (講談社コミックス) [ さとう ふみや ]
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628: 名無しさん 04/04/04 00:56 
触るものみな傷つけて解ってくれとは言わないが、行儀よくまじめなんてうんざりだった俺が、ある日ずぶ濡れになった子猫を助けたところをかわいい女の子に目撃されて、ただ少しだけ不器用だった俺は盗んだバイクで走り出し、世界の中心で愛を叫ぶ。 

644: 名無しさん 04/04/04 03:56
今日は待ちに待った遠足だ。 

ぼくたち2年生は芋掘り遠足。ほんとうは6年生みたいに京都なんかに行ってみたいけど文句は言わない。なんてったってあのしずかちゃんと同じ班になれたんだから。 

農園までしばらく急な山道を歩かなきゃならないんだけど、途中でしずかちゃんが少し列から遅れだした。そこで班長のぼくは付き添って、後からみんなについていくことになった。はからずもしずかちゃんと二人きりになれちゃった。もう最高。 

しばらく歩くうちにしずかちゃんが甲高い声をあげた。
 
「痛ッ!」 

うずくまるしずかちゃんのふくらはぎに赤い点が二つ。大変だ、ヘビに咬まれたんだ! どうしよう、とオロオロしているうちにしずかちゃんの呼吸が荒くなってきた。 

「はぁ…はぁ…体が熱い…」 

どうやら毒がまわっているらしい。早く何とかしないと…とりあえず勇気づけなければなるまい。ぼくの取り得る行動は一つだ。 

「僕もさ… ハァハァ」 

そう言ってぼくはしずかちゃんのブラウスのボタンに手をかけた。

―完―

645: 名無しさん 04/04/04 04:29 I
>>644 
毒がまわってんのに酷いのび太だな。

646: 名無しさん 04/04/04 04:39
>>644 
…さらに毒針を注射か、ひどい話だ。

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