【その2】
山

371: 名無しさん 04/07/23 17:51
これは俺が叔父に聞いた話。怖くないかもしれないけれど聞いてくれ。 

俺のおじさんは宮城県に住んでいた。叔父は山登りが趣味で、色々な山に登っていたという。そして叔父がそのとき登ったというのが、某県の中級者向けの山。叔父は会社の同僚2人とその山に2泊3日の予定で行ったそうだ。 

山登り当日。山は濃いガスで覆われていて、山登りをするために来る車や行き違いになる車もほとんどなかったそうだ。山の中腹の駐車場で彼らは車を降り、登山用バックを背負い登山道に向かった。 

その時、叔父は何かを感じたと言う。叔父の言葉ではよく俺には伝わらなかったが、俺にはその"何か"と言うものが期待や面白い、とかというモノではないことが、その叔父の口調で大体わかった。

どちらかというと目に見えない何か、恐怖というよりは不安?というものだったのだろうか。 

続く。

372: 371 04/07/23 18:16
登山道に入り数時間、休憩を取りながら叔父達は軽く会話をし、登っていった。ガスがかかっているのであまり早くの登らず、ゆっくりと登山道の半分ほど行った所にあるキャンプ場まで今日は歩くことにしたそうだ。 

叔父達かキャンプ場につくと、周りは静まっている(キャンプ場といっても草原だけの殺風景な場所)。ガスがキャンプ場を覆っているようで何か不気味だったという。 

キャンプ場でテントを張り始めた時、辺りも少しずつ暗くなり始めた。キャンプ場にはトイレと水飲み場があった。トイレは汚れた公衆トイレ。水飲み場は学校の水飲み場のようで粗末だったという。 

テントも張り終わり、夕飯の準備を始めた叔父はバックの異変に気づいた。バックについていたお守りすべてが無くなっていた。 

なぜ無くなったのか、お守りには鈴もついており、落ちれば音がでるはず・・・キャンプ場に入るまでは歩いている時に鈴が鳴っていたのを、叔父は確かに聞いていた。 

しかし、バックにお守りをつけるための布の出っ張りごと根こそぎ、そう、何かに思いっきり引きちぎられた様に、布の出っ張りとお守りが消えていたのだ。 叔父は少し考えたのち、頭の中でこのことを整理した。 

「大丈夫だ。きっと木に引っかかったんだ。別に関係ないだろう」 

叔父は自分にそう言い聞かせたそうだ。そしてこのことも同僚の2人には伝えず、夕食の支度を続けた。 

この事が、叔父になんらかの不幸を招いたということは間違いないと俺は思った。

続く。

385: 名無しさん 04/07/24 05:11
叔父さんの濃厚なセッ○ス希望。

388: 371 04/07/24 09:30
夕食の準備が終わり、叔父と同僚は夕食を食べ始めた。そこで同僚の一人はおかしなことを言いだしたらしい。 

「さっきから変なうめき声が聞こえないか」 

叔父も気味悪くなり、お守りのことを言おうとしたが、同僚も冗談で言っているのかと思い軽く否定した。 

「そんなことはないだろう。気味悪いこと言わないでくれよ」 

とりあえずその場は、怯える仲間をなだめ、テントにもぐり込んで「あの時」の話を聞くことにしたという。その仲間がポツリポツリと語ることには…。 

昔、その人が友達3人でキャンプした時のこと。一人が無くしたはずのお守りが、もう一人のザックに付いていたのに気付いたのは、昼の休憩時だったそうな。「気味の悪いイタズラはやめろよ!」と言ったそばで、単独行の中年の女性が笑いながら言ったという。

「あなたは選ばれたのよ」 

馴れ馴れしい人だと思いながらも、見知らぬ同士が話をするのは山ではよくあること。ただ、その女性の顔は帽子と長い髪に隠れて見えなかったそうだ。 

当時の話を続けようとするその仲間は、突然、叔父に聞いたそうだ。 

「お前、ナイフを持ってきただろ?ちゃんとしまっとけよ」 

叔父は自分が感じていた不吉な予感が、何であるかわかったような気がしたという。普段は持ち歩いたことのない小さい登山ナイフを、今回だけは持ってきていたそうだ。

その仲間は話を続けた。 

「その晩、テントでケンカがあってな。お守りを無くした奴が一人を刺して…そう、刺された奴は、お守りがくくりつけられていた奴だ」 
「ケンカ?その刺した人って常識人だし、ケンカするような人じゃないだろ?」 

仲間は突然に話を止めた。 

「もうやめよう。明るくなってから話すよ」 

後味の悪さを感じながらも、とりあえず明日の登山に向けて、叔父と同僚2人は眠りに着いた。 

続く。

390: 371 04/07/24 09:49
数時間眠った頃、不意に目が覚めた叔父の耳に何かが聞こえた。

林、いや森の奥から何かのうめき声。男のうめき声・・いや、何か得体の知れない生物のうめき声のように低い声だったそうだ。
叔父は恐怖に襲われた。だが人というのは、恐怖に襲われると尿意にも襲われるようだ。叔父は小便がしたくてたまらなくなった。

叔父はうめき声を確かに聞いて恐怖に襲われていたが、小便を足しに仕方なくテントから出ると、そのうめき声はピタリとやんだらしい。嵐の前の静けさ?というものだったのだろう。 

なぜかその時、叔父はあの薄汚れたトイレが気になって仕方がなく、叔父は自然にあの公衆トイレに引き寄せられるように暗いキャンプ場を横切り、公衆トイレの前まで歩いていった。 

叔父は公衆トイレに入った。中はかなり湿っぽく、小便器が4つ。大便器がある個室が3つほどあった。叔父は左から2番目の小便器に立ち、用を足した。 

続く。

391: 371 04/07/24 09:54
その時、叔父は背後に異様な寒気を感じた。

風はない。無風だ。全くない。叔父は恐怖で体が固まった。叔父の頭の中は「ここはヤバイ。逃げ出さなくては・・・」と、それでいっぱいになった。 

だが、先ほどの背後に感じていた寒気を、今度は後ろ斜めから感じるのだ。叔父は頭の中で今までのことを整理しはじめた。登山口でのあの感覚、お守り、うめき声、今の得体の知れないがはっきりした恐怖・・・。

斜めに感じていた寒気も、横から感じるようになった気がする。叔父は顔を顔を動かすことを決心し、顔をそちらに向けた・・・。 

「うぁ!!!」 

一瞬叔父は悲鳴をあげた。 

そこにはシミが。さっきは無かったはずのシミが。

そこには女体全体のシミがあった。白目をむいた女のシミ、今にもシミではなく実体化しそうなリアルなシミだったという。叔父は公衆トイレから走って逃げ出し、テントに駆け込んだ。

テントに戻ると、テント内にいたはずの同僚2人が消えているのである。 

続く。

392: 371 04/07/24 10:14
「どこへ行ったんだよ!」 

叔父は暗黒に染まる森に向かって叫んだ。 返事はない。 

これはただ事ではない。だが携帯電話は持っていない。ほかの登山者もいない状態で彼は孤立していた。同僚のことが気になる・・・。 しかし、叔父が一番気になっていたのはあのシミだが・・・。 

そんな時、テントの外から音が聞こえてきた。
 
「シャリ・・・シャリ・・・シャリ」

湿った土をゆっくり進んでくる音・・・叔父はその足音が同僚のものではないと直感でわかった。「俺が何をしたって言うんだ!」心の中で叫んだ。叔父は寝袋に入り震えていた。 

テントの布を見ると、そこには長い髪をだらりとたらした女が、何か赤ん坊らしいものを持って立ちすくんでいるシルエットが、外に置かれたランタンの光を通して見えた。 

「うぁあ!!」 

恐怖のあまり叔父は悲鳴をあげて失神したのだろう。このあとのことはあまり覚えていないらしい。 

続く。

393: 371 04/07/24 10:23
次の日、叔父は人の声で起きた。男の声だ。
 
「大丈夫ですか?」 

どうやら恐ろしいものではないなしい。 

「助けに来ました。レスキュー隊です」 

叔父「え!?どうしてですか!?遭難なんてしていませんよ!?」 
隊員 「何を言ってるんですか。ここはキャンプ場じゃありませんよ。廃村で何をしてるんですか!」 

叔父は周りを見渡して唖然とした。周りには朽ちた民家が立ち並んでいたのである。 

叔父「そんな・・・確かにキャンプ場だったんですよ!同僚の2人は・・・」 
隊員「同僚お二人は残念ながら川で遺体で発見されました・・・。遺体の状況は詳しくお話できませんが、全裸で発見されたそうです。私達にもどうしてかわかりません」 

続く。

394: 371 04/07/24 10:24
叔父はショックのあまり放心状態に陥り、そのままヘリで下山し病院へ搬送された。 

叔父は、医師になぜ1日でレスキュー隊が出動したのかと聞いたが、医師は「1日?いや違いますよあなたは3日間遭難していたんです」と言った。つまり叔父は2日間失神していたのだ。

さらにおかしいことがある。同僚2人の死亡推定時刻は1週間前だったのである。遺体の腐敗から見て間違いなかった。

では叔父が見ていたのは誰だったのだろうか。さらにあの女はなんだったのだろうか。それは誰にもわからない。 

397: 名無しさん 04/07/24 10:39
マジな話なら怖すぎる。

415: 名無しさん 04/07/24 18:31
「今、俺が生きてるのが不思議なくらいだよ。お守りが身代わりになってくれたのではないのか。その時の仲間とはもう会ってない。まあ、お前も山に行く時は、ナイフとお守りを持っていくことには気をつけろ」 

叔父は、その仲間のことについては話したくない雰囲気だった。 俺も無理やり聞き出すつもりはなかったが、一つだけ是非とも確かめたかった。 

「お守りが身代わりになってくれた、ってどういうこと?」 
「昔、お前と二人で山に行ったことがあっただろ?あの時、お前のザックにはお守りがついていたんだよ…」 

そう言ったまま叔父は黙ってしまった。 

「そのうち話すよ。後でな」 

続く。 

416: 名無しさん 04/07/24 18:39
だが話の結末を聞く前に、俺の叔父は昨年ガンで入院してしまい、口もきけない状態になってしまった。 

俺は叔父が好きだった。時が経つにつれ、叔父の話が気になって仕方なかった。あの時叔父から聞けなかったこと、それをどうしても確かめたいと思うようになった。 

今度のに休みに、昔の仲間と登山に行く予定だ。今、ザックに登山ナイフを詰め込んでいる。登山ナイフは便利だから、どうしても欠かせない。 

山に行く途中に叔父が入院している病院があるから、久しぶりに叔父の顔を見に行くつもりだ。シュラフを持っていくから、一晩、叔父のそばに居てやりたいと思っている。 

終わり。

417: 名無しさん 04/07/24 23:08
叔父さんのホラ話じゃないのか?

418: 名無しさん 04/07/24 23:18
叔父さん、狐に騙されたんじゃない? 

323: 名無しさん 04/07/17 22:19
台湾の新高山に登る時、間違って辺鄙なバス停に下りてしまった。 

バス停前の小さな店の主人が戦中派世代のおばあさんで、「日本人が引き揚げてから初めて会った」と、たどたどしい日本語で泣きながら抱きついてきて歓待してくれた。 

朝鮮行った後だったから不思議だった(というより怖かった)けど、ほかの場所でも予科練出身者とか旧帝大出の人とか会って納得できた。 

新高山は涼しくてよかったっすよ。

327: 名無しさん 04/07/19 07:06
>>323 
義理の親戚も言っていたが(外国人です)、すべての国の人々が教科書に書いてあるような気持ちを抱いているのではない・・・・歴史の真実を知ることが出来る。

つくづく嫌国房的な教育を受けてきたんだな、俺たち。 

でも旅っていいね。

328: 名無しさん 04/07/19 09:21
>>323 
北ア登山中に台湾からの年輩の登山者に会ったけど、意外と旧・日本軍に対して好意的で、蒋介石時代より良かったと言っていた。

348: 名無しさん 04/07/21 19:44
>>328 
そうらしいですね。

438: 名無しさん 04/07/26 14:27
残雪の北アルプスで。 

GWを一週ずらして、俺と後輩の山下は涸沢に入った。涸沢ヒュッテに2泊する予定で、初日は冷たいガスの中を雪を踏んで登って来た。2日目の今日は雪山初心者の彼に雪訓などし、アズキ沢を半分ほど登って、ザイテンの岩場に腰掛けて展望を楽しんだ。 

俺は最近単独行ばかりになり、年の近い連れが欲しくて、昨年彼を山に引き入れた。その彼に、雪を被った3000m級のアルプスを見せてやりたくて来たのだ。山下も、白銀のアルプスと雪山のやや緊張した雰囲気に感化された様だった。 

夕飯までに降りて、アーベンロート
(山肌に反射する夕焼け)を見たのは食堂の窓からだった。昨晩は持参したワインを空けたが、今日は2人とも飲まなかった。 

そのあと自炊室でコーヒーを煎れ、明日はゆっくり下山して温泉は何処にしようなどと話している時だった。小屋の人が探しに来て、山下の自宅から電話が入っていると告げたのだ。

暫くして彼が戻って来ると、入院中の叔父の病状が急変し既に亡くなったと言った。彼の意向もあり、私達は今から下山する事を決めた。

ヒュッテを出たのは午後8時頃だった。残雪が寒気で締まり、アイゼンがキュキュと音をたてる斜面を、月明かりとヘッドランプを頼りに降りて行った。

Sガレ付近で雪渓流心を離れ、屏風の頭側に寄る。本谷出合を高巻く箇所は、雪壁に刻まれた細いトレースだ。山影で暗いうえに山下のアイゼンは6本歯、急な下りをなおさら慎重に歩く。 

今年は積雪が多く、出合から下も雪渓が続いている。冷気を伴った風が吹き下りて来てとても寒い。本谷橋付近で左岸に上がり、そこからは夏道通りになった。横尾山荘の前のベンチも素通りし、先を急いだ。 

徳沢を目指しての単調な歩き、右手に奥又白沢が見えて来る辺りで、山下がふと話しかけて来た。

「いま、向う岸で何かピカッと光った、何だろう?」と聞く。2度も見たと言うのだ。私は奥又白沢から降りてくる人かもしれない、ヘッドランプだろうと適当に答えた。

だが彼は納得しない。そんな小さい光ではなかったと不審がるのだ。私達は立ち止まって梓川対岸から奥又白方面を見たが、やはり何も無かった。 

その後も彼は対岸をしきりに気にするので、私の方が彼の拘(こだわ)り様を訝(いぶか)しく思った。 私は後の行程を思うと余計な事は考えたくは無かったのだ。

439: 438 04/07/26 14:29
暫くして新村橋の所まで来ると、立ったまま休憩を入れた。ザックを降ろし、ヒュッテでテルモスに入れてもらったお茶を飲むとホッとした。

だが彼は橋のステーの所に立ち、まだ奥又白方面を気にしている。私は彼のその取り憑かれた様な態度が少し不気味に感じたので、話し掛けながら一緒に対岸を見てやった。 

すると暫くして、彼が「あっ、向うの谷に変なモヤモヤするものが出てる!」と声を上げたのだ。私も咄嗟に彼の指差す方を見るが、すぐには分からない。彼が「ほらあそこ、滝になっている様なとこ!」と言うので、奥又白の谷を下から順に探った。

空が澄んで月明かりがあり、雪のある谷筋がはっきり浮かんで見える。目を凝らして追っていくと、ある箇所で私の目が止まった。彼の言うモヤモヤと涌き出るような流れを見付けたのだ。 

奥又白か中又白か分からないが、入り組んだ岩壁が重なって滝の様に見える辺りから、何かが流れ落ちていた。雪崩かと思ったが違う。霧の様な気流でもない。山を10年やっているが、あんなモノ見たことが無い。 

地形との比較で推測すると、幅100m厚さ50mはある重くドロッとした流れだった。白い濃厚なガス体に思われ、冷凍庫を開けた時に流れ出る冷気の様でもあり、ドライアイスで作った演出用のスモークの様でもあった。辺りを含め奥又白の方角からも何ら音は無かった。 

2人して見つめているうち、私は急に寒気がして来た。大の男が何をと言うかも知れないが、その得体の知れない現象が本当に怖くなってしまったのだ。 

私はボッと釘付けになっている山下に、「おい、もう良い行こう!」と怒鳴った。彼もそれで我に返り、恐怖心をあらわにして私を見た。一瞬お互いに目を合わせたかと思うと、動揺した声で「行こう!」と叫びザックを担いで林道に戻った。 

それからは暫く口も聞かずただ早足に歩いた。徳沢園のランプの明かりが見えて来ると救われた様に感じた。その明かりに勇気付けられて落ち付きを取り戻し、気持ちを整えて再び暗い林道に入って行った。

440: 438 04/07/26 14:29
明神まで1時間のところを40分ほどで歩いた。会話はしたが、互いにさっきの事には触れなかった。さすがに疲れが回り、明神前の丸太のベンチに座り込んだ。 

お茶と板チョコを口に入れるとホッと肩の力が抜けたが、足がもう疲れ切っていた。だがあと1ピッチ歩くしかない。20分近く休憩して、2人とも重い足で出発した。 休憩中に私のヘッドランプがあやしくなり、電池を換えた。山下のはペツル・デュオだが、リチウムだから持ったらしい。

途中の坂道で山下がみぞれ状の残雪に滑って尻餅を突いた、その時は少し笑いが出た。小梨平に入りバスターミナルに着いたのは、深夜の1時過ぎだった。すぐにタクシーの配車所に行き車の手配をしてもらう。 

上高地には泊まりの車が1台おり、釜トンネルの下のゲートまで乗せてくれる。ゲートは夜間は閉ざされ、車は通れない。人だけ通って、ゲートの外で下から来たタクシーに乗り継ぐのだ。 

配車の都合で30分ほど待ったので、自販機で熱いコーヒーを飲んだ。長椅子に座り、さっき見た物は何だったのだろうと思い返す。凄く不可解だが、疲れているしもう良く考えられない。山下も家の方が心配で忘れてしまっている。とにかく帰らないといけない、今はそれだけだ。 

タクシーの乗り継ぎも順調で。私の車を止めてある沢渡駐車場まですぐだった。ザックを荷台に放り込み。靴を履き替えると車を出した。松本に入ったのが午前3時前、コンビニで食べ物を買い込みすぐ高速に乗った。深夜の中央道をひたすら大阪を目指して走った。 

夜が明けたのは中津川あたり、SAの洗面所で顔を洗い着替えをした。弁当を食べると睡魔が襲ったので、小1時間ほど仮眠をする。所々渋滞に遭いつつも、午前中には山下を自宅に送り届けた。

彼も叔父さんの通夜には十分間にあっただろう。








441: 438 04/07/26 14:31
その後、山下と飲んだおり、例の山での出来事について話した。 

山岳特有の自然現象、気象現象だったという事は無いのか、あるいは錯覚か・・・お互いの見解はやはり通常の自然現象とは思えない気がする、そんな処だった。 

山下が見たピカッとした光は、稲妻みたいなモノでもフラッシュの様なモノでも無かったと言う。それなら辺りの地形が一瞬照らし出されて闇に浮かぶだろう。 

しかしその光は周囲に広がることなく、こちらに向けて照射されたスポット光に感じたと言う(艦船が海上でモールス信号を送る時のサーチライトの明滅に似た感じか?)。
 
そして2人とも見た、奥又白から謎のガス体の湧き出し。私は戻ってから色々調べては見たが、当てはまる自然現象は見付けられなかった。山下はあれを見た時、気持ちが吸い寄せられる様になり放心したと言う。 

私は理解を超えた異様な現象にすぐ超常現象を直感し、じわじわと恐怖に飲み込まれていた。クライマーの犠牲者を多く出している場所である事も関連性を疑ってしまい、寒かった。 あれは一体何だったのだろうと今も思う。 

横尾街道はその後も何度か通ったし、他の多くの山岳にも行ったが、2度とそんな体験はしていない。2人の身の上にも何ら変化は無かった。 

しかし奥又白谷に近付こうとは思わない。屏風のコルを越えるコースで涸沢を降りる気も無くなった。山は人の観念を越えた場所であるとの気持ちを改めて持ったからである。 

おわり。

442: 名無しさん 04/07/26 17:19
んー、よくわからん。 

ただのガスじゃないの? 超常現象とは思えないけど・・・。

443: 名無しさん 04/07/26 21:17
頂上の現象でない事は確かの様だ。

444: 名無しさん 04/07/26 21:42
ブリガドーン現象だな。

446: 名無しさん 04/07/26 22:31
>>444 
これか・・・墓場の鬼太郎だな。 

ゲゲゲの鬼太郎「妖怪大事典」より 
ttp://home.cilas.net/~mamimume/zakka/kitarolist/kitaro-yokai3kagyou.html#_top 

ガモツ博士 (がもつはかせ) 

登場作品:「ボクは新入生」 
シリーズ:貸本 

何千年も前の祖先の代からブリガドーン現象を研究してきた人間。妖気放出機を使って調布の町にブリガドーンを定着させ、そこに住む妖怪を教師とした「お化け大学」を設立し、世界から集めた半妖怪を本格的な妖怪に変えて、地上をお化けの国にしようと企んだ。 

お化けの国が完成した暁には皇帝として君臨するはずだったが、鬼太郎を脅迫すべく目玉親父を飲み込んだため脳をコントロールされ、妖気放出機を逆に回して自ら計画を潰えさせてしまった。 

ブリガドーンの中の妖怪: 
・アドバラナ・ カロリーヌ (貸本)・ ドラキュラ (貸本)・ 半妖怪 (貸本)・フランケンシュタイン (貸本)・ 狼男 (貸本)・ ぐわごぜ (週マ)

「ブリガドーン」現象の中に住む妖怪達。ガモツ博士に利用されて、調布の町を埋め尽くした。お化け大学では教師役を任された者もいた。