【その2】
ちょっとだけゾクッとする怖い話

92: 名無しさん 01/11/11 04:45
タクシーの運転手が、ある夜に女性を乗せます。 

しかしその女性は、夜にも関わらずサングラスをしているのです。不思議に思いつつも、顔立ち自体はとても美しい女性だったので、運転手は殆ど気にしていませんでした。そして彼女はあるマンションで普通に降りていきました。

運転手はなんとなく(というか、彼女がとても美しい女性だったものですから)そのままそのマンションを眺め、ある一室の明かりが灯るのを見、「ああ、あそこが彼女の部屋か」などと思ってその場を去ったのです。 

その後、運転手は何度か、同じ場所、同じ時間にその女性を乗せることがありました。そして彼女はいつも同じマンションの同じ部屋に帰っていくのです。 

そしてある夜、いつものように彼女が降り、部屋に明かりがついたのを確認したあと、運転手は少々スケベ心を出し、そっとそのマンションに忍び込んでみたのです。 

続く。

93: 92 01/11/11 05:01
運転手は彼女をどうこうする気などは毛頭なく、あの綺麗な女性の住むマンション(あわよくば部屋)をちょっと覗いてしまおうといった、軽いイタズラ心でした。 

幸い部屋は分かっています。難なく部屋の前に辿り着き、周りに人気がないことを確認すると、彼はそうっと鍵穴に目を近づけました。 

そこに見えたのは、一面の赤と、少しの黒と、白い色。小さい鍵穴から覗ける目一杯の範囲には、なんだかそんな色しか見えないのです。 

距離感も掴めず、何か物があるのかどうかすらわかりません。それにしても、一面の赤というのは尋常ではありません。運転手は急に無気味になって、慌ててその場を離れました。 

それ以来運転手は、どうにも彼女に会うのが恐ろしなりく、いつも彼女がいた道を避けて通るようになり、以来、彼女に会うことはありませんでした。 

続く。

95: 92 01/11/11 05:10
ある日、運転手はふとその女性のことを思いだし、同僚に彼女のことを言ってみたのです。勿論マンションに忍び込んだなんて話はできませんから、「どこそこの道に、いつもこれこれこういう女がいるよな」と言った具合に。 

するとその同僚も彼女を乗せたことがあり、「ああ、いるな」と答えました。思いがけず話が通じたので、運転手は少し嬉しくなり「美人だよなあ」と言ったのです。 

すると同僚はこう答えました。

「ああ、美人だよな。でも、どうしてあんなに目が赤いんだろう?」 


…わかりましたか? 私も最初に聞いたときはピンとはきませんでした。つまり、運転手が鍵穴を覗いてるとき、その女性も、扉の向こうで同じくこちらを覗いていたのです。 

…なんだか、ぞわっとする話ですよね…。

96: 名無しさん 01/11/11 05:17
>>92 
うぉぉ…不覚にも想像してゾクりときちまったよ! 

まさしくこのスレにピッタリの話だ(他のも怖いが)。

101: 名無しさん 01/11/11 19:47
3ヶ月前から付き合い始めた彼女に、この前某宗教のセミナーに誘われました。

どうやら以前から信者だったらしく…シクシクシク…。

102: 名無しさん 01/11/11 20:41
この話は今から8年ほど前の出来事です。 

当時、Yという場所に幽霊が出るということで有名な廃屋がありました。ある日、会社帰りに、同僚たち四人とそこに行ってみることになったのです。私を含めた五人はみんなスクーターやバイクで通勤していたので、ほんのちょっとしたツーリング気分だったのです。 

会社を出たのは夜八時を過ぎたころでした。九月の初めにしては妙に冷たい風の吹く夜でした。中心部から外れ、Yに近づくにつれ町の明かりは乏しくなり、車の通りも少なくなってきました。 

やがてそのささやかな物音さえもまったくなくなり、暗い道には五人の連ねるスクーターの音だけが甲高く響いていました。 

目的地に着いたのは、九時を過ぎた頃だったと思います。ぼろぼろの塀の中に背の高い樹木が生い茂り、その合間から大きな二階建ての廃屋がシルエットとなって、黒く立っていました。 

私たちは中に入るのをためらいました。見た目の不気味さはもちろん、それ以外にも目に見えぬ何ものかの気配を、不吉な予感めいたものを全員が感じていたからです。塀の前で、私たちは互いの顔色を伺いながら、中へ入ることも、引き返すこともできぬまま立ちつくしていました。 

数分後、ついに一人が意を決して塀を乗り越えようとしました。塀の上に手をかけ、よじ登ろうとした瞬間のことです。塀の向こうの暗闇の中で、いきなりバシンというもの凄い音がしたのです。
 
103: 102 01/11/11 20:43
塀をよじ登っていた者はもちろん、私たち全員がパニック状態に陥り、我先にとスクーターに飛び乗り、その場から走り去ったのです。 

あの時、そのままおとなしく家に帰っていれば、と今になってつくづく思います。そうしていればおそらく、あなような忌まわしい体験などせずに済んだに違いないと思います。

このような音をラップ音というそうですが、この当時の私たちの中に、そのようなことを知っている人間は一人もいなかったのです。きっとあの音は、この場所に近づくな、という警告だったのだと思います。 

しかし、私たちは愚かにもその警告を無視して途中で引き返し、再びその場所に戻ってきてしまったのです。せっかく一時間もかけてやってきたのに、このまま帰ってしまうのはもったいない…というのが理由でした。 

私たち五人はついに塀を乗り越え、庭を横切り、廃屋の中に足を踏み入れました。カビ臭いような異様な臭いが鼻をつきます。中は荒れ放題でした。壁は剥がれ落ち、床にはゴミが散乱し、数年前まで人が住んでいたとはとても信じられぬありさまでした。

一階を一通り見て回った後、私たちは二階には上がらず引き上げることにしました。懐中電灯に照らし出される先に、今にも何か得体のしれないものが現れるのではないか、という恐怖に耐えきれなくな 
っていたからです。 

しかし、廃屋の中では特に何事も起こらず、私たちは無事に出てくることができました。 

塀を乗り越え、スクーターの所まで戻ってきた私たちは、衣類についていたごみやほこりを払いながら、互いの臆病さ加減を笑い合ったり、実際には幽霊など出なかった廃屋の見掛け倒しさを馬鹿にしたりしたのでした。 

しかし、ほんとうの恐怖は実はこの後から起こり始めたのです。

104: 102 01/11/11 20:44
不気味な出来事は、さっそくその日の帰り道から始まりました。

廃屋を後にして三分ほどたった時、スクーターで先頭を走っていたNが、突然転倒したのです。まっすぐな平坦な道でいきなりです。すぐ後ろを走っていた私は慌ててスクーターを止め、彼を助け起こしました。すると、彼は私に向かってこんなことを言いました。 

「危ないじゃないか!気をつけて運転しろよ」 
「は?」 

私はその言葉の意味がわからず、聞き返しました。 

「とぼけるなよ。いきなり追突してきたくせに」 

私はぞっとして絶句しました。言うまでもなく、私は追突などしてはいなかったのですから。私の後から来ていた他の三人も知っています。 

「俺はやってない」

私は言いました。 

「じゃあ誰が」
「誰もぶつかってないよ」 

Nの顔がみるみる蒼白くなっていくのが薄暗がりの中でもはっきりとわかりました。 

「でも、確かに…だって、そうだろう。そうでなきゃこんな道で転ぶはずないじゃないか」 

Nはそう言って他の三人の顔を見ました。

105: 102 01/11/11 20:46
三人は黙って首を振っています。彼らの顔も一様に蒼白でした。 

「と、ともかく、一刻も早くここから離れよう」 

そう言った時のNの唇が、大きく震えていたことを今でも憶えています。ともかく、私たちは必死でスクーターを飛ばしました。周りは真っ暗な畑が続き、すれ違う車もありません。 

次の異変は、私に起こりました。出力に劣るスクーターに乗った私は、次々に仲間に追い越され、いつの間にか最後尾を走っていました。仲間に遅れをとるまいとアクセルを吹かそうとした時、突然、エンジンが止まったのです。 

時速五十キロ近いスピードで走っているスクーターのエンジンが、ガス欠でもないのに…。先を走っていた連中は私には気がつかず、どんどん遠ざかり、ついに見えなくなってしまいました。 

一人暗闇の中に取り残された私は、半狂乱になって何度も何度もキックを繰り返しました。しかし、エンジンはかかる気配すらありません。背筋にぐっしょりと汗をかいていました。その汗が滝のように、背中を流れ落ちてゆくあの冷たい感覚は、忘れることは出来ません。

「何者かに拉致されてしまった」などという実に幼稚な妄想が、生々しいリアリティーをもって私の心を脅かせました。 

再びエンジンがかかるまで何分かかったのでしょうか。おそらくはほんの数分に過ぎなかったのではないかと思われます。しかし、私にとってこの時の数分はとてつもなく長い時間に感じられました。 

エンジンがかかると私はほっとする余裕もなく、何かを振り払おうとでもするかのように闇雲にスクーターを走らせ、家路を急ぎました。

106: 102 01/11/11 20:47
やっとの思いで家にたどり着いた時は、十一時を過ぎていました。ここにきてようやく私はほっと息をつくことができたのです。しかしほんとうに恐ろしいことが起きたのは、実はこの後だったのです。 

その日の真夜中、私は玄関のドアをコンコンとノックする音に目を覚ましました。

───こんな時間にいったい誰だろう。もしかすると、今日スクーターではぐれた同僚が心配してきてくれたのだろうか─── 

寝ぼけた頭の中でそんなことを思いながら起きあがろうとすると、どうしたことか体が動きません。コンコン、コンコンとノックが続いています。私は体を動かそうと必死で試みました。しかし、指をピクリと動かすことさえできません。ドンドン、ドンドン、ノックの音がしだいに強くなってきました。 

───今行くから、ちょっと待っててくれ───

そう言おうとしたのですが、声を出すこともできませんでした。私はまだ同僚が訪ねてきたのだと思っていたのです。 

ダンダン!ダンダン! 

ノックの音が、ものすごい音に変わりました。今にもドアを叩き壊さんばかりです。この時になって初めて、同僚でも友人でもない、何か、別のただならぬものが部屋に入ろうとしていることを感じ、戦慄したのです。 

107: 102 01/11/11 20:49
ダンダン!ダンダン!

ドアを叩く音は、ますます激しさを増していきます。その音に混じって、ガチャガチャとドアノブを回す音もはっきり聞こえます。私は思わず耳を押さえたくなりましたが、動かぬ体ではむろん出来るはずもありません。 

バタン! 

ドアが開けられた音がしました。私は奥の和室で寝ていたのですが、手前の洋間で誰かが歩き回っている音がはっきりと聞こえました。 

───とうとう入ってきた─── 

私は恐怖で気が狂いそうでした。足音は何かを探し回っているかのように行ったり来たりしています。
───誰か助けてくれ─── 

そう叫びたくても、声が出ないのです。

やがて足音は、私が寝ている和室のふすまの前で止まりました。私はふすまに頭を向けて寝ていました。ガタ、という音とともに、ふすまが開けられました。 

その時、私が見たものは…おそらく…一生忘れることはできないでしょう。あの時、よく気が狂わなかったと自分でも不思議なくらいです。 

それは…少し開かれたふすまから首を出し、私の顔を覗き込んでいる女の顔でした。 

108:102 01/11/11 20:51
「ギャー!」

恐怖が極限にまで達した時、私は叫びました。声が出たのです。それと同時にふっと体が動くようになりました。私は暗闇の中で起きあがり、蛍光灯のスイッチの紐を必死でまさぐりました。慌てているので、なかなか掴むことができません。 

ようやく明かりをつけ、辺りを見渡すと誰もいないのです。隣の部屋に行ってみました。やはり、誰もいません。私が見たものはいったい何だったのでしょう。とうとうその夜は一睡もすることができず、夜を明かしました。

恐怖はその日だけでは済みませんでした。あの日以来、私は毎晩金縛りに遭い、その度にあの女が現れました。 

さらに恐ろしいことは、初めはふすまから覗いていただけの女が、翌日は和室に入り込み、その次の日は和室を徘徊し、さらにその次は私の布団の上にのしかかる、という具合に、日を追うごとにその行動をエスカレートさせていったということです。 

そして、あの七日目の夜…それまでの中で最大の恐怖が私を襲ったのです。 

私は初めの夜以来、明かりを消して眠ることができず、その夜も電気をつけたまま眠ろうとしていました。毎晩の恐怖のためなかなか寝つけず、何度も寝返りを繰り返したりしていました。 

午前二時頃だったでしょうか、突然バシッという音がしたかと思うと、点けていた部屋中の明かりがすべて消えてしまったのです。パニック状態に陥った私は頭から布団をかぶり、はやく明かりが点いてくれることを必死で念じました。 

しかし、いつまでたっても明かりは点きません。

109: 102 01/11/11 20:52
やがて震えていた私にも睡魔が襲ってきました。昨日の夜も、その前の夜もほとんど眠れなかった私は睡魔に襲われ、眠りの世界に落ち込もうとしていました。ちょうどその時です。 

ダンダン!ダンダン! 

あの忌まわしい音、ドアを叩く音がまた聞こえてきたのです。私は金縛り状態に陥っていました。

部屋の中は真っ暗です。ドアを開ける音、洋間を歩き回る音、ふすまを開く音、そして、またあの女が現れました。長い髪を振り乱した青白い顔のあの女です。私は、昨晩のように女がいきなりのしかかってくるのではないかと思うと、心臓が異常なほどの速さで鼓動を打ち鳴らしはじめました。 

しかし、女は私の寝ている横に音もたてず、正座をしたままただじっと私を見下ろしていました。

───誰か来てくれ!そう叫ぼうとしても、やはり声を出すことはできません。女はぶつぶつと何か言葉をつぶやき始めました。何を言っているのかはよく聞き取れません。 

やがて女は私の耳もとに顔を寄せ、その言葉をつぶやきました。その声は深い地の底から響いてくるような低く冷たい声でした。言葉はまるで呪文のように、抑揚なく耳もとで繰り返されています。

しかし不思議なことに、声ははっきりと聞こえるのに何と言っているのかまったくわかりませんでした。そして、そのあと起こったこと…それは、ほんとうに恐ろしいことでした。 

女は突然、布団の中に手を入れてきたのです!そして私の手首をぎゅっと掴みました。あの感触…あの冷たさ、痩せこけた骨張った指が手首に食い込む…あの感触は、忘れようとしても忘れることはできません。

そして女は私を布団から引きずり出そうとでもするように、物凄い力で手首を引っ張り始めたのです。 

110: 102 01/11/11 20:54
私は、引きずり出されまいと必死で踏ん張りましたが、何しろ体を動かすことさえできないのですからどうすることもできません。ズズッ、ズズッと私の体は、しだいに布団の外へ引きずり出されていきます。

私は声にならない叫び声を何度も発しました。しかし、女は容赦なく私を引っ張り続けます。私の上半身が完全に引きずり出された時、私は見たのです…今まで私が寝ていた布団に今まで通りの形で寝ている自分自身の姿を! 

私は布団から引きずり出されていたのではなく、私の肉体から引きずり出されようとしていたのです! 

殺される、そう思った瞬間、部屋の明かりがパッとつき、女は消えました…。

112: 名無しさん 01/11/11 21:05
>>102さん、生きててよかったね。

113: 名無しさん 01/11/11 21:09
ある年の二月大寒の頃、十和田湖宇樽部のYさんのところで、登山仲間数人が写真の大伸ばしや現像を泊り込みで手伝っていましたが、仕事の都合上、私だけが深夜に帰ることになってしまいました。 

午前1時、表に出てみると、見事な月明かりに沈黙の銀世界が広がっていました。気温はマイナス10度まで下がっており、歩くとキュッキュッと雪の締まる音がして、車のドアハンドルに触るとピタッと張り付くほどの冷え込みでした。 

しばらくエンジンを暖めてから車に乗り込んだのですが、乗り込むまで少し逡巡したのは、自宅まで40km以上もあるし、何といっても、 夜中に奥入瀬渓流を一人きりで車を走らせるのは少し気が重かったからです。 

子の口(ねのくち)から焼山までの奥入瀬渓流は14km。樹木の葉が生い茂っている観光シーズンでは分かりませんが、渓流は深い峡谷になっていて、その両岸は切り立った断崖と言ってよく、渓流と平行する国道沿いに人家は無いし、ラジオや携帯電話も役に立ちません。 

夜晴れていても月明かりも届かず、車のライトを消すと果てしなく続く漆黒の闇また闇となるところなのです。 

テンションを高めて、小さく「よしっ」と声を出して、奥入瀬渓流の道をを下り始めました。 

少しばかり心強かったことは、、趣味の山行や釣行での夜間走行に備えて、私の車のヘッドライトをラリー用の強烈なものに交換していたし、さらにシビーの大径ロードランプ(クリア)も2個装着していることでした。 

それで今夜も、車の前の雪道はさながら真昼のように、遠くまで明るく照らし出されていました。 

強い冷え込みで、除雪された雪道はアイスバーンになって滑りやすかったのですが、道の両側は背丈ほども雪が積み上がっていて、「万が一、事故っても雪に突っ込むだけだし」と、 早く渓流から抜け出したい一心でスピードを上げて走り続けました。

114: 113 01/11/11 21:12
やはり、一台の車にも出会いません。寒過ぎるのか、時々見かけるテン、ウサギ、キツネなども今夜は出てきませんでした。 

焼山まであと4kmのところにある緩やかなカーブを曲がり終えると、パッと左側に人影が見えました。その瞬間は何故か格別不審とも思わず、車のスピードを落として少し右側にハンドルを切り、こちらに歩いてくる人影に注意を向けたのです。 

その人物はがっしりした60歳代の男性。白髪をきちんと七三に分け、工場などでよく見かけるような、上下ともプレスの効いた茶色の薄いジャンパーとズボンのユニフォーム姿で、胸元はYシャツ・ネクタイでしたが、帽子もかぶらず防寒衣も着ていません。 

真っ暗闇の中で懐中電灯も持たずに、しっかり前を向いて歩いて来ました。さらによく見ると、手袋もせず左脇に紺色の風呂敷包みを抱えていて、足元は夏用の黒の紐革靴でした。酔っているようには見えず、まぶしい時によくするように、ヘッドライトの強い光を手でさえぎることもしません。 

ん?白髪の紳士が、マイナス10度の真夜中にあの格好で? 明かりも持たずに真っ暗闇の渓流を歩いている? どう考えても、この場所や真冬にふさわしい姿・格好ではありません。 

男性は一度も私の方を見ることなく、真っすぐ前を向いて車の脇をスーーーッと通り過ぎました。そのまま真っ暗闇の中を十和田湖の方向に進んで行きましたが、 この先一番近い人家でさえ、まだ10kmも先です。

背筋に冷たいものが走り、自宅までの30kmあまりを、カーステレオをガンガン鳴らし、車をめちゃくちゃ飛ばしてダートならぬ雪道を「四輪ドリフト」でどうにか帰宅。冷や酒を立て続けにあおり、速攻でベロベロに酔っばらって寝てしまいました。 

私には「未知との遭遇」というべきものでしたが、この出来事のずっと以前に、それらしい人物が実在した(過去形)という話を後で聞きました。

私が遭遇した男性は果たしてこの世のものだったのかどうか…。

127: 名無しさん 01/11/12 00:34
>>114 
今年の9月にその場所でそんなじじい見たよ。

生きている人間だったよ。民家も遠いまっくらな峠道で懐中電灯も持たずに歩いてたね。

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116: 名無しさん 01/11/11 21:15
私は霊感ゼロです。幽霊話が好きな人は体験していない信じてない人が多いのか、と思っていましたが、皆さん色々体験なさってるみたいですね。

私のはちょっと違うかも知れませんが、あれが何かよくわからないので、「もしかしたら同じ体験をした人がいるかも知れない」と思い投稿いたします。

その日朝の9時頃、駅前の通りを歩いていました。平日の北口は通勤ラッシュが一段落して、デパートの裏から入る運送のトラックが止まっている位で、バス通りは人もまばらでした。私がそこへ降りると、後ろから若い?男の人が歩いて私を抜き去りました。

しかし後ろを歩く私は、得体の知れない違和感を感じました。何か変!?それはすぐにわかりました。その人の歩き方が普通じゃないのです。…足首が内側にぐるんと回って一瞬関節が逆?と思わせる妙な足の運び… ぐるん、しゅっ、べたん…。

そのくせ上半身は動かないのです。体だけ見れば確かに普通に歩いてる感じなんです。決して、体が御不自由な方などでありません。

私はその時以来その人とは遭遇していないのですが、同じような人を見かけた方いらっしゃいませんか?


120: 名無しさん 01/11/11 21:32
九州の博多駅を知っている?ずいぶん昔のことだが、そこでの友人が語った話を聞いて欲しい。 

僕が高校を卒業してしばらくたった夏のある日、その友人と世間話をしていた。たぶん就職先の話しや、お互い高校を卒業してどう過ごしているかを話していたと思う。その友人が「そういえばAの奴と博多駅で会った」と何気なく言った。 

「どうしてた?」と東京へ就職したと聞いていたAのことを聞くと、雑踏の中で偶然出会ったのだし、友人も電車の時間が気になっていたので話しも挨拶程度だったけど、結構元気そうにしていたと話した。 

俺はその話を聞きながら、ちょっと待てよ、BからAが急死したって聞かなかったっけ?それとも、あれは別の奴の話だったのかな?とふと思ったのだが、友人がAと会ったというのだから、俺が勘違いしていたのだなということで終わってしまった。 

後日Bに確かめると、Aのお袋さんから、確かに東京で身体の調子を落とし実家に戻り寝こんでいたが、あっという間に死んでしまったと聞いたと答えたので、じゃあ、友人が別の奴とAを勘違いしてるんだなと話し合って終わった。

その後、何事もない日々が続いたが、 の同級生の中で博多駅でAを見かけたという噂が広がっているとBから聞いて、その友人が言ったことが周りまわってこんなうわさになったと二人で笑いあった。 

それから数日たって、その友人が電話をかけてきて、「Aが死んでたことをBから聞いたが、あれは確かにAだった」と震える声で知らせてきた。

121: 120 01/11/11 21:34
人々がせわしなく行き交う夕方の博多駅で、リュックを背中に背負ったジーパン姿のAが歩いて来て、「おう」 と声を掛け合ってしばらく話をし「じゃあな」 と言って別れたと、そのときの様子を詳しく説明してみせた。 

俺は少し怖くなったが、「おい、俺を怖がらせて喜んでんのか」と電話口で強がって見せた。しかし、長年付き合ってきた友人の口ぶりで、嘘ではないことは判っていた。 

俺達の同級生でも良く出来たAは、高校時代悪いことばかり覚えた俺達とは少し距離を置いていたが、控え目ながら結構言う事はしっかりしていて、友人の中でも一目置かれる存在だったように思う。 

東京の有名な会社に就職したが、そこの営業でひどい目にあったらしく、ノイローゼで出社拒否になり、博多に戻っても夜眠れない状態が続いて、いつも「高校時代に戻りたい」 と漏らしていたと、後からAに親しい友達から聞いた。今でいう心身症というやつだと思う。

結構二枚目で長身を少し前にかがませて歩くAを、それからしばらくの間、俺は毎日のように通う博多駅の雑踏の中で、無意識につい見つけようとする自分に気付いた。だが俺は、ついにAと博多駅で会うことはなかった。 

あれは、人違いだったのだろうか。友人は、「話し合ったのだから絶対間違いない」と今でも固く信じている。そして、そのときは博多駅の雑踏の中で、Aはいつもと変らず、まったく怖くはなかったという。 

けっして人に嫌な思いをさせなかった優しいAは、今リストラの嵐のなかで苦労している俺と会ったら、いったいどんな話をするのだろう。

123: 名無しさん 01/11/11 21:45
>今リストラの嵐のなかで苦労している俺と会ったら、いったいどんな話をするのだろう。 

しら~…。