【その2】

狐

・使役の代償

160: 名無しさん 2000/11/08(水) 17:40
狐はよく憑くと言いますが、それを使役する筋は(狐筋?)あまり聞きませんな。

狐は『憑き物』ではあっても、それを使う『憑き物筋』は無いんですかね?
 

164: 名無しさん 2000/11/08(水) 19:50
>>160 
既出


172: 名無しさん 2000/11/08(水) 08:50
>>160 
いやいや、オサキやクダでは無くて、狐憑きの事です。

176: 名無しさん 2000/11/09(木) 18:31
>>172 
狐(じゃなくてもなんでも良いんだけど)憑きって言うのは、精神錯乱状態、もしくはそうなった人の事を指している。

一方、憑物(筋)って言うのは、犬神(とかクダとかトウビョウとか)を使役してる人のことを指している。同じ憑物とは言っても、全然別の概念。 

狐憑きの場合、当人の意思とは無関係なことを口走ったり、不可解な行動をとったりする。払うには望みを叶えてやるか(たいてい○○が欲しいとか言う)、荒行などで力ずくで追い出すしかないとされている。 

このため、殴り殺したりしてニュースネタになったりする。場合によっては、集団ヒステリーに陥り、特定の人を狐憑きと決め付け、集団暴行を加える事すらある。

一方、憑物(筋)の場合、狐持ち(当然トウビョウ持ちとかもある)とかクダ使い(イズナ使い) とか呼ばれ、その持ち主(筋)に対して有利になるように働くとされる。 

ただ、○○の家に××を届けろとか言われて狐持ちにされる場合もあるんで、一概に無関係とも言えないんだけど。 それに、憑物筋のあるところでは、狐憑きみたいのが発生すると、憑物筋のせいにされる場合が多い。 

欧米などで言われる悪魔憑きが狐憑きの状態で、魔女が憑物(筋)みたいなもんだよ。イヌガミやトウビョウ、クダギツネなんかに対応するのが使い魔になる。 

こんなんでどうかね?

177: 名無しさん 2000/11/09(木) 19:08
>>176
憑き物筋になると、かえって得するような感じなんですが。

事業を起こしたり、株をやったりする時よいのでは?飼っているクダとかイズナを大切にすれば、幸運が来るのでしょ?ドラエモンのポケットを手にしたように感じるけど。

憑き物筋ってある意味、特殊技能と思うんだけど。

178: 名無しさん 2000/11/09(木) 21:26
>>177 
>憑き物筋になるとかえって得するような感じなんですが。 
憑き物筋のイヌガミとかは、そんなに劇的に幸運をもたらしてくれないみたい 。せいぜい晩御飯のおかずが一品増えるくらい(w。 

近所の人が持ってる物を「いいなぁ」と思ったら、それを貰ったとか、他人の作物の出来がいいなと思うと、それが病気になったりするとかくらい。 

イズナとかクダギツネなんかは、金を咥えて持ってくるとか即効性があって、有効ってことになっている。 

でもこうやって手に入れたものはすぐに無くなって、最後は野垂れ死にする事になってるし、飼っているクダとかイズナを大切にすれば、幸運が来るのでしょ? といっても、餌(供え物)が膨大で、飼い続けられないという事になってる。 

実際の所どうかって言うと、自分から言うやつはいないが 、ねずみ使いの天下一家の会とか(←これなんか↑のイメージそのまんま)、 福永○源@法の華とか、零能者織○無道とか、創価の池田○作みたいな宗教屋が使ってんじゃないの。 

こんなヤツラの仲間になりたいのならどうぞ。 

179: 名無しさん 2000/11/09(木) 22:17
ガッカリするな。 チンケなもんだね、イズナも犬神もクダも。

 現世では大金持ちで何でも自由にできて、死んでから地獄に落ちるのなら壮大なロマンがあるけど、ひどく小粒な感じがする。憑き物の霊力って弱すぎるんじゃないの?中途半端。

こんなんだったら、前レスに出ていたキツネ目の女と結婚しても全然平気だな。HIVに感染した女の方が怖いな、オレは。

180: 名無しさん 2000/11/09(木) 22:28
晩御飯のおかずが一品増えるだけですか? 所帯じみた話…。

191: 名無しさん 2000/11/10(金) 02:08
話もどりますが、「外法」とか「外法使い」というのも、犬神使いとかクダ使いと一緒の部類なんですか?

192: 名無しさん 2000/11/10(金) 02:23
外法使いは、本来の宗教で禁じている技を使う人を指す言葉だったように思うので、土着信仰としての犬神使いやクダ使いとは、別分類にした方が良いと思われます。

204: 名無しさん 2000/11/10(金) 09:52
>>191 
外法というのは>>192さんの書かれたように、正法(正しい教え)から外れた教義の事です。キリスト教で言ったら異端や黒ミサみたいなものです (なんでこの手のって、日本の事例より海外の方が一般に認知されてるんだ?) 。

イヌガミ筋は違うけど、クダとかイズナは外法の一種だと思うよ。 

200: 1 2000/11/10(金) 07:54
>178
>でもこうやって手に入れたものはすぐに無くなって、最後は野垂れ死にする事になってるし、>>飼っているクダとかイズナを大切にすれば幸運が来るのでしょ? といっても、餌(供え物)が膨大で飼い続けられないという事になってる。 

え、そういうシステムなんですか? 

『あの一族は憑き物で憑いてるだけなんだから、やがて没落する』と言うオチを、村人がやっかみで噂する段階からつけていたと言うことなんですかね。それも何か、織田無道の説教怪談みたいでやだな(藁 

座敷わらしみたいに没落することによって初めて、『あの家は、悪いことをしたから座敷わらしが出ていったんだ 』 と言うのなら理解できるんですが。

 やっかみから発生する憑き物筋(噂)にたいして昔の村人たちがそんな道徳的なオチをつけていたんですかね? 

反論と言う訳じゃないですが、ちょっと疑問に思ったものでよろしかったら、解説お願い致します。 

205: 名無しさん 2000/11/10(金) 09:53
>>200 
>え、そういうシステムなんですか? そんな道徳的なオチをつけていたんですかね? 

だから筋とクダは別物だって。 クダも外法みたいなものだから最後は悲惨な事になる。 これは古今東西、お約束みたいなもんでしょ。 

211: 1 2000/11/10(金) 12:24
>>205 
ああ、なるほど。

クダを飼うとか餌がどうのとか言ってたから、それを使う人がいるから筋だろうと思っていたけど、クダも外法みたいなものだから、最後は悲惨な事になるって、だから一代限りで筋にはならないってことですか。 

212: 1 2000/11/10(金) 12:29
すみません、>>211はちょっと違いますね。クダは筋となるような憑き物とは別個の物だと言うことですね。

202: 1 2000/11/10(金) 08:09
祓う物と落とされる物って、どちらが先にできたんでしょうかね。

祓う側が布教に伴って生み出したのか、でも祓われる側は布教とはあまり関係ない、古代シャーマニズム的な頃から在るような気もするし。 

205: 名無しさん 2000/11/10(金) 09:53
>祓う側と祓われる側ってどちらが先にできたんでしょうかね。 
そりゃ、祓われる側だよ。 

現象があって、それを説明するために憑物(筋じゃない方)の概念ができ、それに対する教義なりお祈りの方法が創られたんでしょう。ヒステリーや精神錯乱なんか宗教と関係ないしね。
 
シャーマンがトランス状態になって、祖先の霊や神を降ろして御宣託
(※お告げなど)するってのはシャーマニズムの基本だから、好ましくない霊や神が降りた場合の対処法として、祓い方が創られていた可能性もあるけど。

201: 名無しさん 2000/11/10(金) 07:57
くだ狐については遠野物語で、やっぱり最後には没落するみたいなことが書いてありましたね。

203: 1 2000/11/10(金) 08:39
>>201
あやや、そうですか、私の基本を読んでない知識の浅さが露呈してしまった(藁。 

どうなんだろうな、皇族、貴族、大名、豪商出もない限り、何代か後には大抵の百姓やしょうや(あれ、どんな字だたっけ)は没落するだろうし。あれ、何言ってんだろ自分で解らなくなってきたぞ。

280: 名無しさん2000/11/13(月) 01:57
座敷童子=善っていう図式は柳田国男が『遠野物語』で造り上げたものです。

実際は“六部殺し
(※)”の被害者という考え方もあるみたいでして、確かに『聴耳草子』(で良かったかな)にはかなり不気味な座敷童子の話も載ってるしね。 

『遠野物語』自体が民俗学というより文学に近いものだから、あれを文面通りに受け取るというのもなんだかなぁって気がします。

貧しい百姓家に六部とよばれる修行僧がやって来て一夜の宿を求めた。百姓夫婦は親切に迎え入れもてなしたが、荷物の中に大金が入っているのを知った百姓は、六部を殺して金を奪った。その後、百姓は奪った金を元手に商売を始め裕福になった。

夫婦の間に子供も生まれたが、子供はいくつになっても口が利けなかった。ある夜中、子供が目を覚ましむずがっていた。その夜はちょうど六部を殺した時と同じような天候だった。すると突然、子供が初めて口を開き、「お前に殺されたのもこんな晩だったな」と言って六部の顔に変わっていた。(参考:wiki六部殺し

283: 名無しさん 2000/11/13(月) 04:27
>280 
>座敷童子=善っていう図式は柳田国男が『遠野物語』で造り上げたものです。『遠野物語』自体が民俗学というより文学に近いもの 
あ~た、そりゃいくらなんでも乱暴すぎまっせ。 

285: 名無しさん 2000/11/13(月) 05:15
柳田は逝っていい。というか故人。鞭打ちまくれっ。 柳田の『遠野物語』に書かれてることはゴットハンドによって捏造されたものです。 やつが書いたことは全部否定される根拠にすべき。

よって>>280は正。

287: 名無しさん 2000/11/13(月) 10:31
>>283
『聴耳草紙』(これが正しかった)佐々木 喜善著(築摩で文庫で出ていたが絶版らしい) を読んだ事ないの? 

>>285
 

それは言い過ぎだろ。 でも『遠野物語』に関してはその通り。 でも全て否定するべきじゃないと思うがね。 

『遠野物語』についてはココなんかで批判されてる通り、意識的に改ざんされていると見るのが一般的になっている。もっとも、『遠野物語』を執筆していた当時、柳田に民俗学って概念があったのか疑問だけれどね。

あんまり詳しくないんで、これ以上のことが知りたければ民族板にでも行って聞いてください。 

聴耳草紙 [ 佐々木喜善 ]
聴耳草紙 [ 佐々木喜善 ]

213: 名無しさん 2000/11/10(金) 13:51
筋になる物は何ですか?クダが筋にならないとすると…。

197: 名無しさん 2000/11/10(金) 02:37
結論として、憑き物筋は現代社会にはなくなったのですか? 

餌が尽きると、クダ狐なり犬神なりはどこへ行ってしまうのでしょう? 山へ帰るのですか?

204: 名無しさん 2000/11/10(金) 09:52
>>197 
>結論として、憑き物筋は現代社会にはなくなったのですか? 
いわゆる筋というのは家系による差別ですから現在も残っており、筋の家系と婚姻関係になる事を嫌うため、種々の問題が起こり人権問題の1つとなってます。 

>餌が尽きると、クダ狐なり犬神なりはどこへ逝ってしまうのでしょう? 
イヌガミは筋の家系の人に一生付きまとい、祓ったり落としたり出来ない事になってます。 

家族が増えるとイヌガミも増えるとも言われていますから、持ち主が死ぬと一緒に死ぬのかもしれません。また、筋の家系に代々伝承されるという考えもあるようですが、一族全部が死んだ場合どうなるかについて言及している話は知りません。

クダ系統の場合、餌を与えられないと持ち主が食べられてしまいます。この後どうなるのかは、やはり言及している話は聞いた事がないです。

クダ系統の祓い方に、お金(結構な額)と一緒に道端に捨てるとか、傘を被ってゆっくりと川に潜って、傘にクダが乗ったところでそのまま流すってのがあって、どっちもそれを拾った人に乗移るって事になってるから、遺品に隠れて次の人を待ってるのかもね。

206: 名無しさん 2000/11/10(金) 11:18
>>204 
死んだ祖父が、私が小さい頃盛んに「川で流れてきた物を拾っちゃいけない!」と言っていました。こういう意味があったのですね。

差別を助長する伝承はよくないのかもしれませんが、憑き物筋って怪しい魅力があります。

207: 名無しさん 2000/11/10(金) 11:38
川の物を拾うな、っていうのはうちのじいちゃん&ばあちゃんも言ってたけど、理由は昔下水がなかったから、川は糞尿含めて排水が流れてて、汚いと思ってるからだそうだ。

同じく、線路も汚いって言われた。

208: 206 2000/11/10(金) 11:58
深山の清流です。街中の河川ではありませんよ。もちろんそこは線路などもありません。

そういうところでも、上流から人形などが流れてくることがありました。私の住んでいる場所より、さらに奥の集落からの物でしょう。 

209: 名無しさん 2000/11/10(金) 12:05
>>207 
あなた、山奥の渓流なんかで、暗くなるまで泳いだり魚とったりしたことある?夕闇迫る川に日本人形が流れてきた時の怖さ、わかる?キャンプ場の川なんかじゃなくて。

あなた若そうだし、今はそんな時代じゃないか。

※精霊流し・灯篭流し・流し雛・盆流しなど、霊や魂を川に流しあの世へ送る風習のある地域では、川に流れてきたものを拾う事を禁忌とされているようです。水辺にはあらゆる霊が集まりやすいので、成仏していない霊(動物霊含む)が石に憑くこともあり、小石一つでも拾ってはダメとか。

214: 名無しさん 2000/11/10(金) 14:20
いなかのじいさんに、トンボ憑きの話を聞いたが、昆虫も憑くの? それか、じいさんの嘘か?

215: 名無しさん 2000/11/10(金) 14:27
>>214 
トウビョウの聞き間違いじゃないの?

218: 名無しさん 2000/11/10(金) 15:53
>>215 
トウビョウではなく、確かに「トンボ憑き」と言ってました。昆虫のトンボです。その時、じじいに確かめましたので。

※四国ではトビヒョウ(蛇)のことをトンボという地域もあるようです。

240: 名無しさん 2000/11/11(土) 23:38
クダギツネ…なつかしいな。

子どもの頃、「まめつぶほどのちいさな犬」っていう本で初めて知った。
 
コロボックルが、自分たちと同じ大きさの犬を探すうちに、「クダギツネ」あるいは「ユビギツネ」といわれる、小さなきつねを使役する血筋の少年を見つけて、その少年の近辺を探っているうちに、探していた小さな犬を見つけるっていうファンタジーだった。

目にもとまらないほどの速さで駆け回る、小さな人と小さな犬の話は、まったく怖げな感じがしなかった。 

くるみの殻に綿を詰めて、マメイヌのベッドを作って「マメイヌがうちにも来ないかな」なんて空想していたのを、なんとなく思い出してしまった。 



242: 名無しさん 2000/11/11(土) 23:43
タヌキのことを豆狸(まめだ)と仰有る方がおいでですけど、あれも憑き物ですの?

243: 名無しさん 2000/11/12(日) 00:03
尾張地方では豆狸っていうよ。

※豆狸は妖怪。自信に悪さをした人間にだけ憑くとされている。ちなみ豆狸のタマブクロは広げると8畳ほどあり、これを自信でかぶって化けたという。(参考:wiki豆狸)

267: 名無しさん 2000/11/12(日) 18:28
式神は主が死んだらどうなるの?

268: 名無しさん 2000/11/12(日) 19:55
次の宿主を探すんでないの?

279: 名無しさん 2000/11/13(月) 01:16
物部村の太夫さんは、式に「魂を入れる」という表現をつかうので、現代の式はやっぱ術者が死んでも 
ビューンって飛んでいって、スクリプト通りにend命令が出るまで使役されるのかもしれません。 

281: 名無しさん 2000/11/13(月) 02:41
きつねは犬科だから、犬憑きはあるの?

282: 名無しさん 2000/11/13(月) 02:51
>>281 
狼憑きとかカッコ良さそうだね。って満月限定かい。 

287: 名無しさん 2000/11/13(月) 10:31
>>281
キツネは獣性の象徴みたいなものだからね。玉藻の前などに代表される様に、人を惑わす獣としての認識が昔からあったから、キツネが憑くというのが考えやすかったんだろうけど。

同じ化かすのでも、狸(狢)は滑稽なのに対して、狐は陰険なのは上記の現れ。犬はパートナーであるから、憑物にされる事はまずない。イヌガミは犬とは別の概念。 


>>282
オオカミは神の使いだから憑かないの。それに満月云々はヨーロッパの伝説。 

玉藻前(たまものまえ)は、平安時代末期に鳥羽上皇の寵姫(ちょうき:身の回りの世話をする女性の中でも特にお気に入りの女性)であったとされる伝説上の人物。妖狐の化身であり、正体を見破られた後、下野国那須野原(現栃木県那須町)で殺生石になったという。(参考:wiki玉藻前)

314: 名無しさん 2000/11/13(月) 17:42
国内での憑き物信仰は、どの地域が多いのですか? 

現在、どのようにして受け継がれているのですか?
 
322: 名無しさん 2000/11/13(月) 21:05
犬神使いという言葉は、出雲地方でも使われます。クダと同列と思います。

324: 名無しさん 2000/11/13(月) 21:09
出雲でも使いますか? 山陰地方の犬神はどうなっているのでしょう?

326: 名無しさん 2000/11/13(月) 21:24
永久保永一の「恐怖耳袋」2巻に乗ってる話、なんかリアルで怖いなー。 なんでその家に泊まっただけで犠牲にならなあかんのや…。

あの中でもたしか家の人は普通の人だったように思う。
(先祖が使役出来ていたという事だったような気がする。) それでもまだ家には居るようだ。動物。(イタチなのかおこじょなのか分からんが) 



327: 名無しさん 2000/11/13(月) 21:36
家にもいたちが住んでる。 新潟県クビキ郡。